ようやくエッチシーンです
先ほどの授業がつつがなく終わり、更衣させるためにチャイムが鳴る前に生徒たちを引き上げさせた。
二人はその間も談笑しつつ様々な生徒について良いところを語り合い、大谷は海鈴の歪み具合を存分に確認して思わず笑みをこぼす。
まさか女性の知識を使ってまで評価をしてくるとは、予想以上である。
体育準備室に戻るも、やはり六月とは言え蒸し暑く海鈴のカラダはかなり汗をかいていた。
額には大粒の汗が浮き上がって艶めかしさを増している。
ポニーテールを解くと、バサッと優雅な滝のように髪の毛が広がった。
多少水分を含んでいるものの、その滑らかさと光沢は曇る事が無い。
「ふぅ~、お疲れ様です。だいぶ汗かいちゃいました…はぅ〜、胸が蒸れるとちょっと気持ち悪いですねえ。見てる分にはすごくエロいですけど」
やだやだ、と言わんばかりに手をひらひらと振り、首元のチャックを大きくブラが見えない程度にまで開くと、パタパタと名簿用のバインダーで仰ぐ。
その姿は風呂上がりのオッサンのような図だった。
大谷は自分用の椅子に座ると早くソレをよこせと言わんばかりに手を差し出す。
あっ、と気づくと美鈴はわざとらしく前かがみになり、両手で恭しくバインダーを渡した。
蛍光灯の灯りに照らされて、白磁の肌に光が反射する。
「谷間のテカリがいやらしいですねえ…もしよかったら拭いて差し上げましょうか?」
ニタニタとその胸を凝視しながら問いかける大谷。
この発言もセクハラ同然だが、海鈴は全く動じる事が無い。
適当に後ろにあった椅子を引っ張ると座って、机に頬杖をつく。
「そうやって私の胸を触りたいだけなんでしょう?ほら、こうやって…」
上目使いで挑発するように視線を向けると、両胸を腕でキュッと挟んで谷間を深め、そこに自分の指を突っ込んだ。
グニグニと腕を上下左右に動かし粘土細工のように柔らかさをアピールする。
その感触を裏付けするように胸元のほくろも同じように歪み、たまらないエロスを醸しだす。
股は大きく開かれ、太ももがモゾッと動いた。
「はあ~、私のカラダって本当にいやらしいですよね。エロ過ぎて別のところが濡れてきちゃいそうです。」
さっきは窘められたが、今はここには大谷と海鈴の二人のみ。
最初は腕で触っていたが耐え切れなくなったのか、大げさに指で服の上から揉みしだいていく。
カップが不自然に形を変え、ジャージの上からでもどうなっているのかよく見て取れた。
はぁ、と熱せられた吐息が漏れて汗ばんでいた肌が更に汗で上書きされる。
何回か不自然な痙攣を起こし、深く腰掛けていた椅子がギシッギシッと軋む。
「全くもって同意です。全身汗ばんでいる姿を見ているだけで私は辛抱たまらんですなあ。実に淫靡だ。」
目を細めながらくっくっと怪しい笑みを浮かべる大谷。
適当に指をこすり合わせながら手持無沙汰に手遊びをしつつも、目線は全く彼女がら逸らさない。
ゆっくりとその口角を上げて行く。
「ふふっ、ありがとうございます。どうしてでしょう、“あなた”にそう言ってもらえると心が弾みます。あ、胸を弾ませた方が喜びますか?」
先ほどと打って変わって下乳に手のひらを押し当てると、紙風船で遊ぶように跳ねさせる。
豊満な胸はゴムボールのように良く弾みながらも柔らかく、力を加えたら弾け溶けてしまいそうな程。
大谷と同じような笑みを浮かべながら自らを弄んでいく。
「海鈴先生、大人をからかうもんじゃないですよ。」
(それ以上の喜びをこれからお前からもらうんだからなァ?)
まだその時ではない、もう十分なほどになってきているがまだ、足りないと感じる大谷。
一応言葉だけ窘めて、体育教師らしく彼女に水分補給を勧める。
「さあ、そこの冷蔵庫に冷たいお茶があります。よかったらどうぞ。」
「ありがとうございます。ちょうど喉が渇いてたので」
ニッコリとお辞儀をした海鈴は立ち上がると、胸元をグイッと開きながらパタパタと手で仰ぐ。
随分と機嫌よさそうに、ファッションショーのような腰の振り方をしながら冷蔵庫まで歩いた。
腰の上ほどまでしかない冷蔵庫を見ると、グッと前かがみになって尻を突き出し扉を開く。
少し小さめのジャージは一気にずり落ちて、ほんの少し水色のショーツが露わになった。
そのままペットボトルを取り出すと、尻でグイッと扉を押し込んでこちらへと戻ってくる。
豪快に500ミリリットルのそれを仰ぎ、CMのように嚥下した。
その一連の動作だけで、大谷は一発抜けそうな程興奮してしまう。
「ごくっ…ごくっ…ふぅ~、ごちそうさまです」
濃い目に塗った唇が飲み口についているのを瞬時に気付いた海鈴は、ピンク色の舌でれろっと拭きとった。
つつっと銀色の橋が彼女と白いプラスチックを繋ぐ。
「あ、謙吾先生も飲みます?」
まるでそれが当たり前のように、蓋も閉めず差し出す海鈴。
目を少しだけ広げて驚く大谷へ目を細めて承諾の笑みを向けた。
「むしろ、“いいんですか?”」
ニヒッと汚い笑みを浮かべる大谷。
沈黙は肯定、との言葉の通り、彼女はただ笑うだけだ。
「ふふっ」
「じゃあ、お言葉に甘えて。」
ペットボトルを介して二人の手が触れ合う。
白く細い手が大谷の黒くて分厚い手に覆われた。
今までなら嫌悪感で顔を顰めていたかもしれないが、今は全く違う。
「はい、どうぞ♪」
それを見た海鈴は膝立ちになると、開かれた胸を見せつけるようにしながら両手で彼の手を包み、差し出した。
間接キスですよ、と目だけで語る。
受け取った大谷は躊躇もせずに残ったお茶を飲み干し、腕で口を拭った。
「ねえ、謙吾先生…人として変わってはいけないことって思います?」
その状態で俯いて、肩を縮こませてぽつりとつぶやく海鈴。
急に変わった雰囲気、傍からは親に怒られる子供のようにすら見えるかもしれない。
「どういう意味です?」
大谷は足を組み問いかける。
見逃してはいけない変化だろうと、神経を尖らせた。
「ここ数日は悩みもなくて、むしろ清々しいくらいに気分が晴れてて…でも、それなのに大切な何かを失くしていってる気がするんですよね…それが何か分からないんですけど、それは絶対に手放しちゃいけない。手放したくないと思う自分がいて…でも今に手から滑り落ちてしまいそうで…そしてそれが…堪らなく嬉しいんです。矛盾してますよね。私は…」
泣きそうな声で笑う海鈴。
口角は上がっているのに目尻は下がって不安そうに訴えかける。
助けてほしい、と言外に伝えているかのよう。
大谷はすっと立ち上がると、彼女の手を取って立ち上がらせた。
肩を掴み、後ろを向かせる。
彼女の正面には、全身を映す鏡があった。
「海鈴」
背後から耳元で優しく囁く。
大谷の鼻腔を、彼女のジャスミンが使われたシャンプーと汗が混ざり合った香りがくすぐった。
「あっ…」
ピクン、と彼女が電源を突然抜かれたロボットのように不自然な状態で固まる。
鏡の中の自分を向いているのに、向いていないような焦点が合っていない、その状態。
唇を半開きにして呆然と大谷の声を受け入れていた。
「抗わなくていい。ただ染められがままに心を満たすんだ。あとは時間が解決してくれる。」
それはまるで掲示のような、彼女を導く神の声。
従えば救われると心から思わされる。
本当にそんなのがあるのか、という疑問を持つ余念すらなく。
「わた、しは…」
譫言のように呟く海鈴。
瞳が震えて涙が零れた。
ノイズが走り、汗が更に零れ落ちる。
「もう少しだ…もう少しでお前は俺に染まる。」
鈍い声が心の奥底に響き、反響し、それが全身に行きわたっていく。
細胞の一つ一つに至るまで彼の声を聴き、彼の声を呟く。
私は彼に染まっていく、と。
それはとても甘美な堕落していく、誘惑の音。
「うっ…あっ…あぁ…わた、し…わたし?あ゛っ…う゛…ぁ゛♡」
それでも抵抗する部分はあった。
脳と身体の末端がせめぎ合い、喉でぶつかりラジオの砂嵐のようなひしゃげた声が上がる。
だが、ズブズブの快楽を押しとどめる事など出来ない。
「海鈴、何に、何色に染まるか言ってごらん……?」
まだ堕ち切らない彼女を再定義させる。
自分の言葉で、言わせる。
今はまだ始まらないが、近いうちに必ず始まる最後のお楽しみの土壌を作ってやるのだ。
深く深くにまで突き立てられる杭、その前段階……
「け……んご…せん……せい……に…染まる…真っ黒に…あはぁ♡」
唇をゆっくりと開き、舌を動かし、息を吐き喉を震わせ、一音一音を紡ぐ。
音を経る度にたどたどしかった口調はハッキリとしていき、無機質なモノがうっとりとした表情へと変わる。
涎がつつっと垂れた。
「さあ海鈴先生、次の授業も頑張ってください。」
最後まで言い切った瞬間、彼は口調をパッと変えて笑顔で肩を叩く。
パンッと小気味いい音が鳴った。
「ぁ…ぇ…はい、ありがとうございます、謙吾先生……♡」
海鈴はハッと気が付くと、乱れた服装や荒い息を整える事も忘れて彼にお辞儀をする。
瞳からは光が消えたまま次の授業用の教材をひっつかむと、パタパタと準備室から出て行った。
丁度休憩時間に入ったチャイムの音が響く。
大谷は先ほどのペットボトルをパキッと潰すとゴミ箱に棄て、ギシィ、と安物の椅子に座りまた嗤った。
怒涛のような一週間が過ぎた週末。
教育実習も土日が開けたら残り三日となった。
珍しく一日中予定が無いものの、買い物に行こうかと思えばあいにくの雨。
一人暮らしのマンションの一室で暇そうにベッドに寝転がる。
いや、そう言えばやりたい事……やらねばならない事があった。
すっと上体を起こして鏡の方を向くと、そこにはラフなリブ生地のキャミソールとショーツを穿き、髪を降ろした自分自身の姿が映っている。
「うっ…ふぅ〜…またオナニー、したい」
所在なさげに腰をくねらせ、身体を捻る。
教育実習が始める前は二、三週間に一回しかしなかった自慰行為、だが二日目から毎日するようになってしまっていた。
最初は毎夜寝る時に……だったのが、朝起きて一回、風呂に入っている時にまた一回、帰ってきた時にまた……と雪だるま式に。
お陰様で、彼女の脳内はほぼ常にオナニーの事でいっぱいになってしまっているのだ。
あるときは学校のトイレで一発やってスッキリして授業をしたことすらある。
生乾きの指でチョークを握り、プリントを配り、女生徒に触れた。
帰宅すればソレをオカズに……と無限ループの様相である。
「ぐっふふふ、相変わらずデカイ胸ね。毎日揉んでるから少し大きくなったように感じるのは気にせいかしら。あんっ!あはっ、いい声で鳴いてくれちゃって…もっといじめたくなっちゃう…んあっ!ひゃん!…あー、えっろ…ふひっ」
ぐにっと下から持ち上げてその柔らかさを堪能する。
カップが入っていないキャミは肌触りの良い生地に包まれ、スポンジのようにふかふかとした感触を手に伝えた。
張りと艶が増したソレは、大きく形を変えながら彼女に極上の快楽を提供していく。
わざとらしく声をあげつつ気分を高める。
「最近は本を読むことよりハマっちゃったのよね…というか目の前にこんなに最高のオカズがあったのに今で気付かなかったなんて…人生損してたなぁ…そこら辺の女優より綺麗なんだんもん私!」
本棚に積まれた雑誌をチラッと見て鼻で笑う。
あんなモノよりも若く、美しくしなやかなこのカラダ。
如何に自分が恵まれているのかを自覚し、生まれ落ちたことを心より感謝した。
こんな素敵なモノを滅茶苦茶にさせてくれるのか、と。
「この胸のほくろもえっちだし乳首がぷっくりしててマジでそそる…うり、うりうり〜…ひっ!んひゃあぁっ!あはっあははっ、女のカラダって最高ぉ〜」
ぷっくりと浮いた乳首をキャミソールの上から弄ぶ。
単三電池ほどにまで大きさを増した乳輪、その台地の上にそびえる乳頭を丸ごと指の腹で押し込み、つねる。
「ん?俺って元から女のカラダだったのに…え?俺?私じゃなくて…?ああもう、どっちでもいいや!このドスケベ女子大生のカラダを満喫できれば…うっ、はぁ〜♪両方の乳首をきゅ〜って摘まむの…背中がゾクゾクするぅ…んぁああ〜、はぁ…はぁ…あひっ!ふぅーっ、ふぅーっ…興奮するぅ…」
疑問が浮かぶものの、快楽でどんどん流されて行く海鈴。
最早彼女は別の何かに置き換わろうとしていた。
がばっと大きく両腕を上げて邪魔なキャミを脱ぎ捨てる。
シャンプーのCMのように髪が靡き、桃色に染まった素肌が室内に晒された。
ダラッと涎を垂らしながら目に涙を貯め誘うような表情を勝手にしてしまう。
乱れた呼吸、紅潮した頬が雰囲気を一層後押しした。
「へへ、なんて顔してるんだよこの女。そんなに俺の愛撫がきも…ち…んっ…か…?はぅ…うわ、アソコがびしょびしょ…とんだ淫乱女だな海鈴は……んっはぁっ!」
口を腕で拭いながらだらしのない顔を鏡に向けた。
近づいてもっとよく見てやろう、と体勢を変えるとグチッした汚い水の音が股間部分からする。
四つん這いの状態で重力に負けた胸を牛のように揺らしながら、股をこすり合わせれば水に浸したタオルを絞ったように愛液がとめどなく溢れてきた。
「やっぱり私は最高の素材だった…謙吾先生に目を付けられてもしょがないよね、こんな反則レベルでエロいカラダしてるんだから…パンツの上からアソコを撫でただけで…くっ…!ふぅっ!目の前が一瞬真っ白になるの…」
左手で身体を支えながら右手を伸ばし、クロッチ部分をゆっくりとなぞる。
熱を帯びたそこは強烈な快楽を発信し脳髄を焼き尽していく。
全身がガクガクと震え、バランスを崩し上半身がベッドに倒れてしまった。
むにっと豊満な胸がマットと挟まれて形を変える。
「こ、今度は直接…うひゃああ゛っ!!」
細い指先でクロッチ部分をずらして、生えそろった薄い陰毛をかき分けて陰唇へと宛がう。
それだけで身体が反応して背筋を震わせた。
直接見ずに触っていたせいで場所がずれてしまい、上にある膨らみ切った陰核に触れてしまう。
予想外の刺激、先週より一回り程大きくなった尻を突き上げ、ヒクヒクと痙攣させた。
「はっ、はっ、はっ…あひぃ…やっば、これやっば…腰が勝手に浮いた…頭の中がピンク一色になって…」
横隔膜を激しく収縮させて呼吸を整える海鈴。
シーツにじんわりと涎が染み込んでいく。
鏡を見る余裕すらない、今起こっている事を処理するだけで海鈴の脳内はパンクしかかっていた。
だが、本能に抗う事は出来ない。
もっと、もっとと全身が、心が要求し理性を溶解させてしまう。
「ああ゛あ゛あ゛っ!!……んぁあああっ…なにこれアソコが切ない…俺の海鈴のマンコ、めちゃくちゃ気持ちいい…ひぁあああ…♪」
普段は二本だけで我慢していたソレを三本、一気に突っ込んだ。
ナカが押し広げられ、トロトロの蜜壺が歓喜の声を挙げる。
開発され切ったカラダは自動的に反応し、キツキツに指を締め上げた。
Gスポットを撫で、ザラザラの膣内を存分に味わう。
抽送を繰り返しながらぐいっぐいっと奥へと突き進んでいく。
「んあっ!あっ、あっ、あっ!はぁあっ!?目がチカチカして…うっ、頭が何かで満たされるような…んぁはあああっ!!私が、違う誰かに犯されてるみたい…私が塗りつぶされて…あはぁあああんっ!だめ、だめぇ!そこは…私だけの…んはぁああっ♪入って、こないっ、でぇえ…♪」
円柱状のコリコリとした最奥、子宮口にまで到達してしまった海鈴の指。
彼女の姿勢は獣のようにバックから犯されているだらしのない状態、支配されるモノの姿勢そのままである。
空いた左手で頭を抱えイヤイヤと首を振りながら涎を散らしベッドに顔をこすりつける。
目をカッと開き、焦点もバラバラ、舌を突き出して情けの無いアヘ顔を晒していた。
マンションの一室と言う事も忘れ激しく矯正を挙げる。
脂汗が滲み渡り、不自然に痙攣するそのカラダはまるで抵抗するかのよう。
真っ白になりつつある脳内には、大谷の姿がうっすらと現れ、徐々に近づいてきた。
「消えちゃう…塗りつぶされちゃう…染められちゃう…!私が…私の心が…私の存在意義があの人に変えられちゃう…!はぁあああっ♡だめ、抗えない♡私はもう手遅れだったんだ♡私のすべてが俺のものになるんだ…やっと、やっと!この時が!」
口角を釣り上げ、眉間に皺をよせ泣き笑いのような表情で語る海鈴。
その発言に更に自身が興奮し、指の動きをさらに激しくした。
一人でオナニーをしているだけなのにベッドのスプリングが大きく軋み、耳障りな音が鼓膜を打つ。
それは本当に金属音だったのか、海鈴の心の慟哭だったのかもしれない。
「やんっ、んはっ、はっ、はっ、はあぁあああっ!!もぅ、だめ…わたし、堕ちる…心を彼色に染められて堕ちるっ!!あっ…あっ、あっ、ああぁあ゛あ゛っ!!♡堕ちるっ…♡堕ちろっ…堕ちろ!!お、ち…っ!…っ…♡♡!!あっ、あっ、あっ!!あぁああ゛あ゛アアアア゛ア゛―――ッ!!!♡♡♡」
最後に腹の奥底の子宮を強く押し上げ、彼女は絶頂した。
大切な部分が彼に応じるかの如く脈動し、見えない何かを注ぎ込まれて行く。
ブシッとまるで彼女の清らかな心のように透明な愛液が噴き出し、ベッドを穢した。
今までにないほどの強く長い絶頂に、白目を剥いて涙を流しながら溺れてしまう。
海鈴の意識が昔のテレビのようにバツンと消え、真っ黒に塗り潰された。
「はぁ…はぁ…はぁ…」
先ほどまでとは打って変わって軽い音を鳴らしながら、海鈴はベッドに倒れ込んだ。
ヌチッと衝撃で指が引き抜かれる。
激しい絶頂のせいでまだ身体が痙攣を繰り返しており、その衝撃で大量にかいた汗がダラダラと流れた。
ヒクッヒクッとてんでバラバラだったその鼓動は徐々に連動していくと、台風の後の海のように静かに収まっていく。
投げ出された手をゆっくり、ぎゅっと握りしめれば、意思の籠った瞳でカラダを起こして見下ろした。
目を細めて美術品を鑑賞するが如く、じっくり舐め回していく。
くつくつと笑いが込み上げ、狂ったように海鈴は歓喜した。
「ふっ…ふふ、あはははっ!はぁあんっ!遂に入れた!最高のメスのカラダ!この整った顔も!艶やかな髪も!豊満な胸も!しなやかな腕、すらりとした脚、形のいいお尻も!血の一滴に至るまで…全部、全部ぜんぶぜぇ〜んぶ…俺のものだぁ♪」
海鈴の顔はこの人生の中で一番歓喜に満ち溢れ、それでいて邪悪に満たされていた。
鏡に映った自分自身を眺め、ゆっくりと抱きしめ、キスをし、桐沢海鈴という人形遊びを存分に愛でる。
雨が上がり、窓の外には虹が一筋かかっていた。
彼女が新しく生まれ変わったことを祝福するかのように。
やはり美女の魂を丸ごと男のものに染め上げていくのはたまりません。