「くく、くはははっ!あはは!」
カーテンの閉め切った寝室で高笑いが聞こえる。
よほど愉快なことがあったのか笑い声はなかなか収まらない。
「ぐふ、くふ、ふぅ・・・・・・」
数十秒して声の主はようやく落ち着いたようだ。
そのタイミングを見計らって今度は女性の声が聞こえた。
「そんなに面白い?」
「当たり前だろ。ここまで思い通りにいって腹を抱えないやつなんていねえよ。なにせ・・・・・・」
「待って」
女は男を遮ると腰掛けていたベッドから立ち上がり腰に手をあてた。
口角を吊り上げて不敵に笑うと代わりに続けた。
「なにせ、高崎恭也の彼女を肉体を支配したんだから・・・・・・でしょ?くふふっ」
部屋の雰囲気も相まって彼女から漏れた笑い声はこの上なく妖艶なものに聞こえた。
制服を盛り上げる大きな胸。きゅっと引き締まったウエスト。しっかりと肉の付いたお尻。スカートから伸びるすらりとした長い脚。
長い髪を靡かせながらそのすべてを自慢げに見せつける彼女の瑞々しい肌が暗がりのなかで白く光を放つ。
その見事な肉体に男──寺岡佑次は欲に塗れた笑みを浮かべた。
「よくわかってるじゃん。まるで俺の心を読んだみたいだ、くくっ」
「ふふっ、本当に白々しい。自分の心を私の中に入れた張本人のくせに。本当に悶々とさせられたのよ?あの看護師のお姉さんにお尻を触られた瞬間、何かが頭の中で破裂したと思ったら邪な感情がいっぱいに広がって・・・・・・恭也にバレないようにするのに必死だったんだから。トリガー付きの憑依なんて、まったく趣味の悪いことを考えるわね。あの恭也の安心した顔・・・・・・ぷっ、くふふ!今思い出すだけでも吹き出しちゃいそう。あははっ」
芽依はお腹を押さえて恭也を嘲笑した。
あれほど守りたいと思っていた彼の笑みが今では滑稽でしかなかった。
「おいおい冷たいなあ。それでもあいつの彼女なのか?」
「あなたに変えられた瞬間にそんなことなんてどうでもよくなったわ。これもあなたが望んだ私なんでしょ?私を思い通りにできたんだからもっと喜びなさいよ。それとも何?もっと素を出したほうがいい?”俺”としては私の人格を被っていたほうが支配感があっていいかなと思ったんだけど、さ!どうよ?」
勢いよく前かがみになると首の襟元を引っ張って胸の谷間を見せつける。
張りのある双丘がぷるると揺れた。
「言わなくてもわかるだろ?お前は俺の女になったんだからさ。」
手を伸ばして芽依の胸を鷲掴みにする。手のひらいっぱいに柔らかな感触が溢れんばかりに広がった。
「あんっ!いきなり乱暴ね。恭也の方がもっと優しかったわよ。」
「そのうちよくなるさ。どうせほとんど開発されてないんだろ?そのカラダ。」
「そうね。私のこと気遣ってか彼は私に負担をかけるようなセックスをしなかった。あーあ、かわいそうに。こんなイイカラダを二度と抱けないなんて・・・・・・んうっ!ちょっと、いきなり乳首摘ままないでよ。カラダがびっくりするでしょ。んあうっ・・・・・・んっ」
「これから俺が高崎の代わりにたっぷり仕込んでやるよ。俺の愛撫ひとつでよがり狂うくらいに淫乱なカラダに作り変えてやる。楽しみだろ?」
きゅっと制服の上から乳首を強めにつねられ芽依は身体をよじらせる。
肉体が欲情して次第に吐息が漏れ始めた。
「はぁ・・・・・・んっ、当たり前でしょ。こんなエロいカラダ、セックス漬けにしないでどうするのよ。ふ、ふふっ、この気持ちよさもいつかはそよ風のように感じるようになるのかしらね。あはんっ」
「絶対そうなるさ。でもその前に、ちゃんと高崎にお別れを言わないとな?」
「ほんと、逆恨みここまでくると清々しいわね。彼があなたにしたことなんてたかだか・・・・・・」
「なんだ、そこはあいつの肩を持つのかよ。ひょっとしてまだあいつに情があるのか?」
「本来の私になぞらえて思考すればそうなるというだけよ。これ、結構楽しいの。私の倫理観や道徳観で考えたあと、あなたからもらった黒い感情や欲望で180度捻じ曲げるのがね。頭の中で琴吹芽依の心を何度も染め上げているような気がしてゾクゾクするの。」
実際、彼女の脳を使うことによって繰り返し刷り込みをかけるのと同等の効果が生まれているはずだ。
この思考プロセスを踏めば踏むほど芽依は元の彼女から遠ざかっていく。
彼女の脳に寺岡の思考が転写されるのも時間の問題だろう。
馴染んだ肉体に染まった心。憑依が解けた頃には彼女はもう彼女ではなくなっているだろう。
そこにいるのはきっと芽依の肉体を永久に手に入れた寺岡だ。
「ははっ、そういうことか。なら本来の思考が残っているうちにさっさと告別を済ませるとしよう。」
「ふふっ、本当に残酷ねあなた。」
そう言う芽依も今まで浮かべたことのないような、悪意に満ちた邪笑を浮かべて携帯を取り出す。
よく知る番号にかけるとしばらくして相手の応答があった。
「あっ、急にごめんね。来週なんだけど・・・・・・時間ある?」
なぜこんなことになったのか。どうすればこの事態を回避できたのか。
恭也にはもうわからない。
分かっていることはただひとつ。
一番起きてほしくなかったことが目の前で起きようとしていた。
「よう高崎、待ってたぞ。」
椅子に腰掛けた寺岡とその膝の上に乗った芽依が彼に腕を絡ませている。
恭也に見せつけるように寺岡は芽依の頬を撫でた。
これが俺の勝ち取った賞品だと言わんばかりに。
「どういうことだ……どうして芽依とお前が一緒にいるんだ。あの時芽依は間違いなく芽依だったはずだ……」
「ふふっ、可哀想に。あんな演技に騙されちゃって……」
芽依は寺岡を抱き寄せながら妖しく笑う。
少しでも恭也が絶望するように平気で嘘を付いた。
だが……
「違う!!」
恭也はその言葉をバッサリと切り捨てた。
「あれは、あれは間違いなく芽依だった。俺がお前のこと分からないわけないだろ?俺と芽依がどれだけ長い付き合いだと思ってるんだ。つまらない冗談はよせよ寺岡。」
恭也は芽依の瞳に奥に潜む寺岡を射抜くかのような鋭い目線で彼女を見据えた。
すると芽依は心底面白くなさそうに表情を歪める。
「なに?この期に及んで純愛ごっこ?気色悪い。」
「お前によく怒られたからな。女の子の小さな変化にも気付けるようになりなさいって。おかけでお前のことなら大抵分かるようになった。」
芽依の全身に不快感が走る。
この状況でどんな世迷言を言い出すかと思えば、ただの惚気か。
心底、心底不快だ。
「見て分からない?私はもう佑次のものになったの!私の身体はこれから穢されるの!負け惜しみの言葉ひとつでも言ってみたらどう!?」
「確かにな。でも今のお前を見て分かった。寺岡に身体を取られてもいても、その中にはまだ芽依はちゃんといる。」
「……は?」
芽依は思った。
何を言っているんだこいつは。
そんなはずはない。
芽依の心は完全に染め上げた。
もう心優しい彼女が戻ってくることなどない。
それなのに、こいつはまだこの女を信じているのか。
私を信じるというのか。
不快だ。
心底不快だ。
「ふざけないでよ……この期に及んでまだこいつを……まだ私を……!」
「待て、一回落ち着け。何故そこまでそいつの言葉に……」
「うるさい!!」
異変を感じ取った寺岡が割って入るも芽依は一蹴した。
「なんで、私のことをそこまで信じてくれるのよ。他の人はあっさり堕ちちゃったのに……」
その問いに恭也は真っ直ぐに答えた。
「だってお前は、俺なんかを好きになってくれた最高の女性(ひと)だから……だから俺は、お前のことをずっと信じることにしたんだ。」
そのあまりにも愚直な答えに、芽依の表情は硬直した。
こいつは、この男は、この人は……
「馬鹿みたい。こんな状況なのにそんな言葉は吐くなんて……」
芽依は強張らせていた表情を緩ませた。
そしていつもの優しい笑みを浮かべる。
「でも、だからこそ私はあなたのことが好きになったのよ。これだけはどれだけ心を塗り潰されても変わらない。恭也、私はどこまでも真っ直ぐなあなたが大好きなの。あなたの気持ちに、ちゃんと応えないとね。」
「おい、何を言い出すんだ?こんな展開は予定にはないぞ。」
「悪いわね、寺岡君。残念だけどあなたの筋書きに従うつもりはもうないの。私は自分を取り戻せたんだから。」
芽依は寺岡を突き放して立ち上がる。
体制を崩して地面に倒れた寺岡は信じられないといった様子で芽依を見上げた。
「こんな、こんなこと聞いてないぞ!なんで正気に戻ってるんだよ!お前は完全に染め上げたはずだ!こんな……こんなの認められるか!お前は、俺の女だ!!」
「悪いけど、私は卑怯な手を使う人の思い通りになるほど落ちぶれているつもりはないの。」
そう言って踵を返すと恭也に優しく微笑んだ。
「ごめんね恭也。もう少しであなたを裏切るところだった。でも、あなたのおかげで目が覚めたわ。ありがとう」
「芽依……!」
思いが通じた恭也の表情がぱあっと明るくなる。
だが、寺岡はここにハッピーエンドなど許すつもりはなかった。
「おい、はいそうですかと見逃すとでも思ってるのか?」
寺岡は芽依の腕を掴み、自分の方へ引き戻そうとする。
手に入れた賞品を今更手放すつもりはないようだ。
「放して…!」
芽依も抵抗するが男の力を振り払うことが出来ずにいる。
そして抵抗すればするほど寺岡の手にはより一層の力が入っていく。
「どうやったかは知らねえが高崎との心の繋がりがお前を正気に戻したらしいな。困るんだよ。そんな漫画みたいな理由で正気に戻られちゃさあ。だからさ…」
寺岡が薄ら笑いを浮かべる。
それを見た恭也の背中にこれまでにないほどの悪寒が走った。
寺岡が何か取り返しの付かないことをしでかそうしていることが本能的に分かった。
「お、おい!待──」
だが制止するには遅すぎた。
恭也が手を伸ばす前に、寺岡は呟いた。
「その思い出、俺が消してやる。」
「えっ……?ひぐっ!!?」
突然芽依が膝から崩れ落ちた。
全身を震わせて頭を抱え込んでしまう。
「あぐっ!ああっ!」
「芽依!しっかりしろ!芽依!」
恭也は慌てて抱き寄せるも頭が痛いのか、顔を真っ青にして芽依は震え続けた。
「寺岡お前!芽依に何をした!?」
「この女の中の俺の魂に命じたのさ。お前に関する記憶を消せって。そうすればその女はもう一度俺の支配下に落ちる。頭は正気でも魂は俺に穢されてるんだ。そう簡単に俺の縛りから逃げれるわけないだろ。俺は記憶を含めた全てを支配するのが好きなんだが、刃向かうなら仕方ない。少しだけ、都合の悪い部分を削らせてもらう。お前についての記憶が消えるから人格は多少歪むかな。まあいいさ、どうせ俺で塗り潰すんだからよ。」
「ふ、ふざけるな…!!人をなんだと思ってるんだ!!」
「おいおい俺に噛みついてる暇があるのか?その女、もうすぐ別人になるぞ?」
不敵な笑みを浮かべる寺岡。
事実、芽依の震えが先ほどより激しくなっていた。歯をカチカチと鳴らし、だらりと一筋の汗が流れ落ちる。
「あがっ!あ、あアア゛ッ!きょ、恭也!助けて!頭が、われそ、う!痛ッ!アア゛ッ!!恭也ッ!どこにいるの!恭也ぁ!」
「芽依!大丈夫だ!俺はここにいる!目の前にいるぞ!頼むから負けないでくれ、芽依!」
苦しむ芽依はぎゅっと抱きしめる。
しかしそれでも震えは止まらなかった。
「きょ、恭也ッ!!嫌っ!恭也が消え……!!やめて!忘れたくないッ!お願い!奪わないでッ!私からきょうやを取らないで!あああ゛ーーっ!!きょうや……!きょう──ア゛ッ」
小さな断末魔が聞こえた。
だがそれは紛れもなく2人の絆が壊された合図だった。
芽依の震えがようやく収まる。
それと同時に芽依の頬を一筋の涙が流れた。
「芽、依……?」
すっかり脱力した芽依が呼びかけに応じて顔を上げた。
だがそこにはいつも自分に向けてくれた優しい笑みはなく、代わりに不安そうな表情を浮かべている。
そして彼女の柔らかな唇が小さく動いた。
「だ、れ──?」
「っ──!芽依、俺が分からないのか?」
「分からない。思い出せない。あなたのことが……どうして?あなたは誰?なんであなたの顔を見るとこんなに胸が苦しいの?どうして涙が止まらないの?分からない……分からないの!あなたのことが!わからな──あひいぃいいっ!?」
「芽依!?どうしたんだ急に!?芽依!!」
突然嬌声にも似た悲鳴を上げた芽依。
白目をむきながらガチガチと歯を鳴らし、口元から涎を垂れ流す。
どうすればいいかわからない恭也はただただ抱きかかえることしかできない。
「心の支えが消えたんだ。あとは俺の魂がその女をもう一度染め上げるだけ。今度こそ、完膚なきまでにな。」
愉快そうに寺岡が2人を見下ろす。
かたや全身を痙攣させて身も心も支配されつつある芽依、かたやそれをどうすることもできず見守るしかない恭也。
圧倒的優位なこの構図に寺岡は笑みが抑えられない。
「今度こそ、その女は俺のモノだ!!」
「あ、あっ、ああああ゛あ゛ーーーンン゛っ!!!」
寺岡の勝利宣言に呼応するかのように芽依は身体を仰け反らせた。
心なしかその叫びには悦楽の感情がこもっていたように聞こえた。
「はぁ、はぁ、はぁ〜ん゛んっ」
息を乱しながら芽依の大きな胸が上下する。
ぶるるっと身体と震わせると一気に全身を脱力した。
「はふう〜っ」
右手だけ持ち上げ胸に当てる。
さわさわと撫でるとぐにっ指を沈み込ませた。
「あふっ……んふふっ」
彼女の口元に笑みがこぼれた。
自分の胸の柔らかさに満足いってるかのように。
「高崎くん、抱えてくれてありがとう。おかげですごくすっきりしたわ。」
ゆっくりと顔を起こしてにこりと笑みを浮かべる。
しかしそれは今までの優しいものではなく、まるで小悪魔のような妖しさに満ちたものだった。
「め、芽依……」
「ふふっ、ごめんね。私、生まれ変わっちゃったからあなたに興味はないの。私が興味あるのは……こっち♡」
ゆっくりと立ち上がるわざとらしくお尻を揺らしながら寺岡に近づく。
そして──
愛しい恋人であるかのように口付けを交わした。
「んーーーまっ♡美味しい♡どう佑次?2度も私が堕ちる瞬間を見た感想は?」
「くくっ、最高の気分だぜ。しかも今度は、更に深く堕ちたんだからよ!」
喜びを抑えきれなかったのか寺岡は芽依の胸を鷲掴みにした。
彼の手のひらの中で彼女の大きな胸が艶めかしく踊る。
「あんっ!もう、がっつき過ぎよ。そんなにマーキングしなくても、私のカラダはもう隅から隅まで完全にあなたのものよ。んふふっ」
「悪いな。ついそのエロい肉付きを堪能したくなっちまった。ま、やめるつもりないけどな。」
「別にやめてほしいとは言ってないわ。ただ、あまりやり過ぎると高崎くんがあまりにも可哀想だと思って……ほら、顔が真っ青。ごめんね、辛かったらもう帰っていいわよ。あなたは"用済み"だから。」
「ははっ、お前も大概だな。あんなドラマを繰り広げておいて用済みだなんてよ。」
「だって仕方ないじゃない。"覚えてない"んだもの。誰かさんのせいでそんなこと綺麗さっぱり忘れさせられちゃった。おかげで簡単に支配されちゃって、元の私も可哀想ね。まあもうそんなこともどうでもいいけど、あははっ♪」
芽依は冷笑を浮かべて過去の自分さえも嘲笑した。
「芽依、もう一度目を覚ましてくれ……お前ならきっと……!」
それでも恭也は諦めようとしなかった。
諦めてしまえば、もう立ち上がれないことが分かっていたからだ。
だが……。
「は?ウザいんだけど。寝取られ彼氏の癖してなに夢に縋ろうとしてるの?気持ち悪い。」
芽依は今まで聞いたことのない低いトーンと乱暴な口調で一蹴した。
これも寺岡に支配された影響か、彼女は品性すら簡単に捨て去った。
「もういい。そこで見てればいいわよ。もうあなたの知ってる私なんて、どこにもいないんだから。」
そう言って芽依は寺岡のズボンのチャックを下ろしすっかりいきり立った肉棒を取り出した。
それを愛おしそうに撫でると今度は自分のスカートとパンツを脱ぎ寺岡の上に跨った。
「頼む・・・・・・もうそれ以上はやめてくれ。」
恭也は懇願する。
しかし芽依は聞く耳を持たなかった。
ゆっくりと腰を下ろし秘部に男根を挿入した。
「んはあ~んっ!すっげえ・・・・・・これが”私”の快感なのね。ふふ、アソコのキュンとした感覚が堪らないわ。」
「おほっ、これは……いい締りじゃねえか、芽依。てっきり高崎とヤリまくってるかと思ったのによ。」
「ふふっ、前の私は彼氏ができたら私はプラトニックな関係を築きたかったのよ。だからセックスは数回しかしていないようね。いっそ処女の方がよかったかしら?」
「いやいや、こっちのほうがお前のよがる姿が見れて興奮するってもんだ!」
寺岡が腰を突き上げると、芽依の全身が大きく揺れてばちゅんといやらしい音が響いた。
堪らず芽依が嬌声を漏らす。
「んあんっ!私もこの方が気持ちよくて好き……余計な痛みなくこのカラダを、堪能……ンあっ!できるから……はあんっ!高崎くん、私のここ……使い込まないでくれてありがとう。おかげで佑次の形にぴったり合うように仕込んでもらえるわ。んあっ、あっ!はげし、い!んはあっ!」
「くっ……!」
恭也は歯噛みする。
今ここで寺岡殴るべきか。
だがそれをしたところでもう事態は好転しないこともわかっている。
拳を握りしめてその場で立ち尽くす。
「こんなにいやらしく胸を揺らしてよぉ……誘ってのか?」
「んはああっ!あっ!アッ♡ち、ちくび!そんなに摘ままないでッ!私、そこ、敏感ンン゛ッ!♡」
ぷるると揺れるたわわな双丘を鷲掴みにしながら指先で乳首を転がされた芽依は面白いように全身を仰け反らせた。きゅっと抓るたびにどんどん顔が蕩けていく。
「ふあっ、ああんっ、きもちいいっ!んひぃっ!?あっ、アッツ!♪それ、すきっ!引っ張るの……んはあああっ♡」
絶え間ない愛撫に芽依のアソコはとっくに洪水状態になり、ふっくらとしたお尻が上下するたびにぱちゅぱちゅと水音を立てる。
表情が蕩け切ってしまった芽依はだらしなく涎を垂らしながら底のない快楽貪る。
「あっ、あっ!あああああっ!」
快感がますます大きくなっているのか甘い嬌声が一層切羽詰まったものになっていく。
アソコは容赦なく突き上げられ柔らかな胸は餅のようにこねくり回される。
目の前がチカチカと点滅し、やがて芽依を限界まで追い詰めた。
「んっ!んいぃいいい゛い゛!?♡♡」
突然、芽依のアソコからぷしゃ~っ!と大量の愛液が噴出した。
許容量を超えた快感が彼女の中で爆発し絶頂へと導いたのだ。
「はっ、はああ゛っ!あ゛ッ、あああ゛あ゛ア゛~~っ♡このカラダ、やばい~……こんなの、知らない♡こんなきもちいの……知らないのぉ~♡」
「も、もう……やめてくれ……悪かった。俺が悪かった……もう逆らわないから、こんなことはやめてくれ……」
恭也は俯きながら再度懇願した。
だが、それでも寺岡は情けを見せなかった。
「今更遅えよ。ここまで来たら最後まで付き合ってもらうぜ。ほら、お前の元カノがイキ狂う瞬間をその目に焼き付けろ。」
再び抽送を再開し芽依を責め上げる。
とうに発情しきった芽依は呂律もうまく回らないまま更なる快楽に歓喜する。
「んあっ、あっ、あっ…あっ!ひぎぃん!!き、きもひぃ……きもひぃよぉ!♡」
理知的な彼女の面影などどこにもなく、もはや他の被害者と同じ一匹のメスへと堕ちてしまっていた。
恭也は確信する。
もう、戻ることはできないのだと。
「くうっ、んっ、ふぁ、ふぁああっ!く、くるっ!あっはぁあ゛っ♡や、あっ、アッ、あはあっ♡……んぁはあアア゛ア゛ッ!!♡♡」
限界を迎えた芽依のカラダが激しく痙攣し始めた。
膣はうねり寺岡の精を絞り上げようとする。
「くっ!これ、やばっ!出っ!出るっ!」
「あっっ、ああッ! あっあっ、あっッ、あ゛あ゛っ! あッあッあアァアア゛ア゛ッ!!♡♡」
どくんどくんと熱い精液が芽依の中へと流し込まれる。
芽依は舌を突き出しながらアヘ顔をキメ、はしたないアクメを晒す。
「んあっ、あ゛っ、ああぁ~……」
途方もない絶頂感ののち、芽依は力なく全身を寺岡に預けた。
その表情はかつては恭也に向けられていた、幸福の表情そのものだった。
あれから数か月。
寺岡の私生活は激変していた。
すべてが思い通りに運び、どんな女の自分に傅く日常。
今日もまた、彼の上で腰を上下する雌がそこにはあった。
「んあああっ!佑次くん!佑次くぅん!すき、好き好き、大好きーー!!あはーんっ!」
「ふふ、俺も好きだぜ委員長。(ま、あくまでも彼女1号としてだがな)」
日ごとにセックスの相手を自由に選び、その肉体を堪能する毎日。
学校や近隣の美女美少女の大半はすでにおいしく頂いていた。
一方、恭也の方はあれから一度も学校に姿を現していない。
家を訪ねても応答がなく、ショックで引きこもってしまったのか、はたまた一人で別の町に移っていったのかは分からない。
だがそんなことはもう寺岡にはどうでもよかった。
復讐は完遂された。
「そろそろ、もっと外に手を伸ばしてみるか……くくく」
自分の上で喘ぐ女を見つめながら小さくつぶやく。
寺岡の野望はまだまだ留まることを知らない。
彼は邪悪な笑みを浮かべると、絶頂に雄たけびを上げる雌奴隷の膣内に射精した。
終