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【憑依モノ祭り6日目】別人になる香水(乗っ取り編)

作者:ひのるんっ



 その香水に出会ったのは偶然だった。
 毎日のように続く残業を終え、終電を逃さないように急ぐ帰路の途中。
 ふと、路地裏に露天がひっそり出ていることに気づいた。

「あんなところに露天?」

 この道は毎日通るが、露天を見かけることなんて初めてだ。
 そこには一人の老婆が椅子に座り、机の上には小瓶が一品だけ置いてあった。

「いらっしゃい。ゆっくり見ていかれてはどうですかね」

 しわがれた声で歓迎される。
 この老婆、どうやら生きてはいるらしい。

「ゆっくりと言われてもな」

 机にあるのは一品のみ。
 そこには
『別人になる香水』
 と、商品名がつけられた小瓶が置かれていた。

「おばあさん。この、別人になるとは?」
「別人になるという意味でございます」
「具体的には、どんな感じだ?」
「それはお買い上げになった方だけが、わかることでございます」

 話にならない。
 しかし、書いてある事は魅力的だ。

「これの説明書とか、保証書はないのか」
「はい。こちらのカードに一通り記載してあります」

 老婆は裏返しにされたカードをスッと差し出してくる。
 だが、そのカードは購入しないと見せられないとのことだ。

「そんな怪しいもの、誰が買うか」

 そう吐き捨てて立ち去ろうとしたものの、なぜだか小瓶が気になって仕方ない。
 ファンタジーのゲームに出てくるような、ポーションみたいな容器の小瓶。
 残業続きの生活に飽き飽きしていたところだ。
 もし、本当に。
 別人になれるのなら――。

「ちなみに、いくらだ?」
「はい。3万円となっております」
「さっ――――」

 予想外の値段に思わず言葉を失ってしまった。
 高めな香水の値段としては妥当だが、こんな怪しいものが3万円だって?
 小瓶なので、量もそこまで入ってないのに。

「高いか安いかは、お客様のお考え次第です」
「くっ、足元みやがって。確認するが、返品交換はできるのか?」
「いいえ。返品不可でございます」

 もし可能だとしても、この歩道を数年通って初めて見る露天だ。
 おそらく出会えることは稀だろう。
 お値段は3万円。
 財布を確認してみると、示し合わせたかのように3枚の諭吉が収まっていた。
 ……これも、奇妙な縁だ。

「ではこれで」
「お買い上げありがとうございます」

 老婆は3枚の札と交換でカードを差し出すと、そのままジッとこちらを視てくる。
 少し気まずく思いながら、俺は小瓶とカードを手に取り背を向けた。
 そうして数歩歩いた後、ふとさっきの露天が気になった。

「そういえば、これの在庫は――――え?」

 そこには、最初から何もなかったかのように路地裏が見えるだけだった。


 ◇


「何々……説明書っていっても、大したことは書いてないじゃないか」

 老婆に渡されたカードには、箇条書きで5つだけ記載されていた。

 ・適量での効力は半時間です。市販品のようにお使いください。
 ・絶対に飲み込まないでください。
 ・異性に嗅がせてご使用ください。
 ・複数人いる場所での使用はお控えください。
 ・このカードは、肌身放さずお持ちください。

 全て読み終え、けして小さくはないため息がでる。

「香水なのに、人が集まる場所では使用するなって? チッ、騙されたか」

 愚痴を言いたくもなる。
 3万というのは、決して安い買い物ではない。
 ベッドの上で小瓶をかざすも、中身の液体が小さくうねるだけだ。

 半時間ということは、30分。
 それくらいの時間なら、自分で試してみても大丈夫ではないのか。

「ま、もし変なニオイならすぐシャワー浴びればいいしな」

 ラフな格好になり、洗面台の前に立つ。
 どこにでもありそうな小瓶。
 はたしてこの香水で、本当に『別人になる』のか。
 意を決して手首へと吹きかける。

 シュッ、シュッと音がして肌がひんやりと湿る。
 だが、それだけだった。

「……ん?」

 ニオイも漂ってこず、別人になったという感覚もない。
 しばらく待ってみたが、それは変わることのない現実だった。

「チッ、やはり騙されたか」

 好奇心に駆られて買うのではなかった。
 その日はいつもより熱いシャワーを浴びると、ムシャクシャした気分を消し去るようにして酒を乱暴に呑んだ。


 ◇


「っぅ……頭痛ぇ」

 昨日のヤケ酒が効いたのか、今日は仕事でミスを連発してしまった。
 そのせいで終電にも間に合わないほど遅くなってしまった。

「これも昨日の婆さんのせいだ……」

 昨日と同じ路地にたどり着く。
 クレームのひとつでも言ってやろうと思ったが、やはり露天は出ていない。
 行き場のない苛立ちを空き缶にぶつけ、跳ね返った缶がカランカランと音を立てる。

「ぐっ、頭に響いてきやがる……チクショウ!」

 カプセルホテルにでも泊まろうと思ったが、予定変更だ。
 こうもムシャクシャしてると、嬢を呼んでホテルで発散したほうがいいだろう。
 俺は何度か使ったことのあるラブホテルへチェックインを済ますと、もう常連となった店へと連絡を取った。


 ◇


「本日は私こと、サクラのご指名ありがとうございます」
「ああ……ちょっと頭痛がするから、今日はそっち主体で頼む」

 待つこと30分。
 呼び出してすぐという時間で嬢が部屋を訪ねてきた。
 柔らかそうな白ニットに、亜麻色のプリーツスカート。
 上には淡いピンクのカーディガンを羽織っており、纏った雰囲気から男受けしそうな女だということがわかる。
 今日は競争率の激しいサクラちゃんが指名できてアタリだった。

「何からしましょう?」
「そうだな…………あ」

 ふと、香水のことを思い出した。
 自分で嗅いだときは効果がなかったが、人に嗅がせれば何かあるのだろうか?
 ここには他に人もいない。
 本当に不良品かどうか、確かめる絶好の機会ともいえよう。

「サクラちゃん。香水とか興味ある?」
「香水、ですか?」

 小瓶を見せながら彼女に語りかける。
 このような商売をしているからには、普段から香水くらい付けているだろう。

「うわぁ……綺麗なビンですね。かわいいー」
「ん? ああ。仕事で使ってるテスターなんだけど、ちょっと試してみない?」

 ファンタジーに出てきそうなポーションは、幸いにもサクラちゃんの感性を刺激するモノだったらしい。
 香水も本来の仕事内容とは全く関係ないが、テスターと伝えたほうが取っ付きやすいはずだ。

「えー……でもぉ」
「変なニオイだったらすぐに洗い流してくれたらいいさ。ニオイについて意見を聞きたいだけだから」
「うーん。だけど、肌につけるのはちょっと」

 サクラちゃんは危機管理がしっかりできているらしい。
 肌荒れなどをもそうだが、客が出してくる香水なんて何が混ざっているかわかったもんじゃないからな。
 不安な気持ちはわかる。

「なら俺の手首につけるからさ。ちょっと嗅いでみてよ」
「うーん。それならいいかも?」

 サクラちゃんはこちらを警戒するように、おずおずと近づいてくる。
『別人になる』という売り文句といっても、俺も信じてるわけじゃない。
 ただ、もし。
 もしも、何も知らないサクラちゃんが本当に『別人に』なったら。
 それはこの香水が本物だという証明になるはずだ。

 シュッシュと吹きかけ、まずは自分でニオイを嗅ぐ。
 ……昨日と相変わらずの無臭だ。
 次はサクラちゃんだ。

「ほら、ニオイの感想聞かせてよ」
「うーん。でもなあ……?」

 サクラちゃんはチラチラとこちらを見て、嗅ぐのをためらっているなような素振りをみせる。
 本日は60分コースだ。
 長引けば長引くほど仕事が楽になるので、時間を稼いでいるつもりなのだろうか。

「わかった。じゃ、この後1回抜いてくれるだけでいいからさ。早く終わったらそこで終了でいいよ」
「やった。じゃあ失礼しまーす」

 実に現金な子だ。
 サクラちゃんは躊躇なく俺の手首に鼻を近づけてきた。
 すんすん、スンスンと何度か嗅いでいたようだが、やがて不思議そうな表情を浮かべ顔をあげた。

「あのー……これ、お兄さんのニオイしかしないんですけど?」
「あ、やっぱり?」

 サクラちゃんの見た目や性格にも変化はない。
 やはりあの婆さんに騙されたか。
 そう落胆して気持ちを切り替えようと思ったとき、意識がフッと途切れた。


 ◇


 ドサ、と何かが倒れる音がした。
 音の原因が気になったが、それよりも見える景色がおかしい。
 俺はさっきまでベッドに腰掛けていたはずなのに、どうして目の前にベッドがあるんだ?
 それに目の前のベッドには男が横たわっている。
 ここにはサクラちゃんと俺の2人しかいなかったはず。
 まてよ。
 この男、どこか見覚えがあるような……。
 そう、いつも鏡で見る俺の姿にそっくりだ。

「なんで俺が…………え?」

 自分の口から出た、可愛らしいアニメ声に驚く。
 手をあてて口を塞ぐも、こんな小さくてスベスベした手のひらなんて知らない。
 それに唇は柔らかく変形し、ぷるんとした弾力が俺の指を通して伝わってくる。

「まさか……」

 おそるおそる、自身の身体を見下ろす。
 視線を下げるとカーペットの床が目に入った。
 何の変哲もないホテルの内装。
 その床に、俺はハの字に脚を広げてぺたんと座っている。
 そしてその脚。
 80デニールの黒タイツに包まれた脚は、間違いなく俺の股下から伸びている。
 ぴったりと隙間なく閉じられた脚を、少しだけ動かしてみる。

「んぁ♡」

 やばい。
 脚が擦れ合う感触と、股にある何かが開閉する感覚に変な声が出る。
 同時に、いま俺の股間には何もツイていないことを実感してしまった。

 自分のモノとは思えないほど細くなってしまった腕を動かし、さっきから司会を占領する胸の膨らみへと手を持っていく。
 白ニットを盛り上げるソレは、紛れもなくおっぱいだろう。
 その双丘に吸い寄せられるようにして持ち上げると、けして軽くはない重量感が感じられた。

「んふぁ……あぁん♪ やば、俺、サクラちゃんになってる……!」

 鏡で見るまでもない。
 この服、この脚、そしてこのおっぱい。
 俺は今、間違いなく『別人に』なっている。


 ◇


 意識を取り戻さない俺の身体をまさぐり、老婆にもらったあのカードを取り出す。
 念の為確認だ。

 ・適量での効力は半時間です。市販品のようにお使いください。
 ・絶対に飲み込まないでください。
 ・異性に嗅がせてご使用ください。
 ・複数人いる場所での使用はお控えください。
 ・このカードは、肌身放さずお持ちください。

「つまり、サクラちゃんの身体が使えるのは30分か」

 そんな独り言でも口に出せば、聞こえてくるのは女の子の声。
 なんとも言えない心地よさに、ふんふーんと鼻歌でも歌い出したい気分だ。

 しかしサクラちゃんが身体を張ってくれたおかげで、ようやく注意書きの意味がわかった。
 異性に嗅がせろというのは、自分で使っても効果がないから。
 あの『別人になる』というのは、嗅がせた人間に憑依できるという意味だった。

 次に、複数人いる場合だ。
 これは沢山の人に嗅がれると憑依対象があやふやになるからだろう。
 もしかしたら複数にも憑依できるかもしれない。
 しかし、まずは使い方を研究するべきだろう。

 あとは普通の香水と同じだ。
 注意書きを見るに、もしかしたらこのカードで戻る身体を判断している可能性もある。
 なくさないようにしないとな。

 一通り確かめ終わったことで時計をみる。
 もちろん確認するのはサクラちゃんのスマホだ。
 取り出してニッコリと笑うと、すぐにロックが解除された。

「ふふ……生体認証なんて余裕だな」

 花柄ケースが付いた女の子のスマホだったが、顔認証なのでらくらく突破できた。
 ……今は俺が、サクラちゃんなんだよなぁ。

「残り時間はあと20分。にしても、女の子のカラダかぁ……」

 サクラちゃんはスタイルも良く、お客に愛想を振りまいてウケも良い人気の嬢だ。
 ただ、ときどき人を見下すような視線を向けてくるので、内心はどう思っていたのかわからないが。
 しかし今は、そんな嬢の身体が俺のモノだ。

 起きた出来事を理解するまで時間を無駄にしてしまったが、香水はまだたんまりと残っている。
 二日酔いで憂鬱だった気分も既にない。
 あたりまえだ。
 だって今は、サクラちゃんの身体なんだから。

「んふっ、あと20分てのが残念だけど、この身体を好きにできるんだよな」

 一応サクラちゃんの身体で香水を嗅いでみたが、さっきみたいに意識が途切れることはなかった。
 これで延長できていたら良いが、おそらくは無理な気がする。

「だったら残り時間、楽しむしかないよな」

 白ニットの裾を捲くり、一気に持ち上げる。
 おっぱいが引っかかり、捲くった反動によってぷるんと揺れる感覚は新鮮だ。
 ニットの柔らかな素材がなで肩を擦り、その白く艶めかしい素肌を露出させた。
 さっそく視界に広がった光景を楽しもうとしたら、ぶるりとした肌寒さを感じる。

「ちょっと冷えるな。男のときはそうでもなかったのに」

 冷房は27度に設定してある。
 まだ半脱ぎの状態だというのに、女の子の身体だとこれでも寒く感じるらしい。
 しかし、いまから火照る予定の身体にはちょうどいい温度だろう。
 気を取り直して視線を下げる。

「おおっ、ブラに包まれたおっぱいって、こんな感じなのか」

 脱がせることはあっても、自分に乳がぶら下がっていることはなかった。
 両手に感じる重量はなかなかのモノ。
 いざ堪能しようと思ったが、どうやらサクラちゃんのおっぱいはガードが硬いらしい。

「くそっ、ブラが外れない。おっ、身体が柔らかいと腕が届くな。ここをこうして、よし」

 ブラを外す機会は何度かあったが、自分についているものを外すのは初めてだ。
 多少苦戦はしたが、ようやく外すことができた。
 サイズはDの70か。

「サクラちゃん意外とおっぱい大きいな。これが、女の子の見てる生乳かぁ」

 見下ろせば柔らかな膨らみがあり、先端には少し変色した蕾が鎮座している。
 何人もの男が吸い付いてきたであろう乳首だ。
 多少使い込まれているのは仕方ないか。

「んぁ♡ でも、んく、ぁ♪ 感度は、いい……っ♡」

 少し触っただけで、脳天を突き抜けるような快感に襲われる。
 乳首を指で挟むように摘めば、身体がビクンと跳ね。
 軽く抓るように引っ張ってやれば、艶やかな声が勝手に出てしまう。
 生娘じゃないのは残念だが、開発された女の身体というのも良いものだ。

「あっ♡ あっ、はああぁん♡♡」

 乳首を触って、つねり、引っ張り、押し潰し。
 しかしそれだけでは足りない。
 身体はもっともっと、より気持ちいい快楽へと求めてしまう。
 お股がジュンジュンと濡れていくのを感じる。

 いつしか俺の手は、黒タイツに包まれた股ぐらへと伸びていた。
 タイツ越しに撫でる指がもどかしい。
 ショーツの厚みも相まって、あまり気持ちよくなれないからだ。

「ぁん! まだ、ぁ♡ もっと、もっとぉ……!」

 両腕でおっぱいをはさみながら、左手の親指と人差し指で乳首を弾く。
 強い快感に襲われ頭がクラクラするが、右手はもっと気持ちよくなるために行動している。
 黒タイツと、内側からジンジンと疼くお腹の隙間。
 わずかな隙間をこじ開け、俺の右手が突き進んでいく。
 その、女の子にしか存在しない器官をなぞりながら、ゆっくりと下へ、下へ――。

 そして、もうすぐクレバスへ到達するかと思われたとき、意識していなかった小高い丘に指が触れた。

「ぁ、あふぁ!!」

 思わず触ってしまったソレは、女の快楽が凝縮されたかのような器官。
 今の俺はサクラちゃんの身体だ。
 アソコの上に、クリトリスが鎮座していることをすっかり忘れていた。

「あっ、ぁ、あぁぁああっ!!」

 意識していないのに腰がガクガクと震え、今のでイッてしまったことを実感する。
 どうやら度重なる愛撫のせいで、クリトリスが露出していたらしい。
 それほどまでに俺が、サクラちゃんの身体で感じすぎてしまっていたという証明だった。

「あ、あぁ……はぁん。これが、女の子の絶頂……」

 男の賢者タイムを何倍にも長くしたような、どこまでもたゆたっていたくなる快楽。
 頭にモヤがかかったまま、気だるい身体でしばしその余韻に浸る。

「んふふ……はぁん♡ きもち、いい……」

 アソコからは愛液が溢れ、ショーツがびしょびしょになっているのを感じる。
 肌に張り付く感触は不快だが、どうせ俺のカラダじゃないんだ。
 後処理はサクラちゃんに任せるとしよう。

 まだ余韻の収まらぬ身体で時計を見ると、効果が切れるまで5分ほどある。
 サクラちゃんとのコースは、残り30分。
 ……あと1回は香水を使えるな。

「そうと決まれば……あん! うっ、女って乳首が擦れただけでこんな感じるのか」

 香水の元へ四つん這いで移動しようとしたら、ベッドの縁に乳首が当たって喘いでしまう。
 イッたばかりということもあるが、女の乳首はなんて敏感なんだ。

「スンスン。やっぱり無臭だよな」

 さっきのサクラちゃんと同じように、俺自身の手首を嗅いでみる。
 何も変わった感じはしない。
 元から無臭なので、ニオイが残っているかどうかすらわからない。

 とりあえず俺の手首に再度香水を振りかける。
 延長は無理でも、また嗅いでもらえば同じ様になるはずだ。

「残りは数分。なら、やることは決まっているよな」

 真下には、魅力的なサクラちゃんのおっぱいがぶら下がっている。
 こんなの我慢できるわけがない。
 俺は時間までおっぱいを揉みしだきながら、サクラちゃんの喉で大きく喘ぐ。
 我慢することなど考えず、部屋の外まで聞こえるほどのアニメ声で。
 やがてイクために指を激しくしようと思ったところで、またフッと意識が暗転した。


 ◇


「ぁ、あぁぁんっ! ぇ、何。なんで私脱いでるの? それに……んっ」

 先に目を覚ましたのはサクラちゃんだったらしい。
 彼女は自身の身体を確かめると、意識がないうちに乱れている状態を疑問に思ってるようだ。

「目が覚めた?」
「えっ、嘘! ショーツまでぐっしょり……ちょ、ちょっと! あなた何したの!」

 ノーブラの胸をばるんばるんさせて詰め寄ってくるサクラちゃん。
 どうやらいまの格好は二の次らしい。

「落ち着いて。俺は何もしていない」
「嘘よ! そんなはずないわ!」
「ほら、だって俺は脱いでないぞ」

 さっきは俺のカラダに指ひとつ触れていない。
 代わりにサクラちゃんの身体は堪能したが、俺の身体には指一本触れなかったのは事実だ。

「で、でも……」
「サクラちゃんは俺の指示でオナニーしてくれたんだろ? どうしてそんな取り乱すんだ」
「えっ」

 サクラちゃんはもう一度自らの身体を見下ろす。
 露出されたままのおっぱい。
 愛液でベトベトになったままの右手。
 そして、ジュンジュンと濡れすぎたせいで、漏らしたようになってしまったショーツ。
 この事実を突きつけられると、もう否定することもできないらしい。

「でも……でもぉ!」
「気持ちよすぎて失神しちゃったサクラちゃん、可愛かったよ」
「う、うぅ……!」

 そのまま床にへたり込む彼女に、ゆっくりと近づく。

「お兄さんをイカせないとダメなのに、私だけ気持ちよくなったら……」
「大丈夫、俺も限界が近い」

 そして自然な感じを装って、香水を振りかけた手首を彼女の顔の前へ持っていく。

「え? じゃあすぐにでもお兄さんをイカせて――――――」



「んぁぁあ♡ ふぅ、ぁ……あん♪ よし。にしても、まだ余韻が残ってたか」

 全く、女のカラダってのはつくづくズルい。
 だからこそ、ゆっくりと堪能させてもらうのだが。

 黒タイツと濡れそぼったショーツを脱ぎ、まだ温もりが残る下着をベッドに投げ捨てる。
 ついでだから俺の顔にでも被せておくか。
 そして視線を、部屋に備え付けられた機械へ向ける。

「もっとも……何回イッてしまうかは、サクラちゃんの身体次第だけどな」

 俺は大人オモチャの販売機を見ながら、可愛いアニメ声でそう呟いた。


[ 2020/12/10 18:00 ] 憑依モノ祭り(憑依ラヴァーver.) | TB(-) | CM(0)
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