お待たせしております。
今回で最終回の予定でしたがやたらと長くなりそうなので前後編に分けました。
寺岡の悪意の矛先がとうとうとある人に向けられることになります。
あれからというもの、恭也は激しい喪失感と悔恨の念に苛まれるようになった。
自分のせいでクラスメイトに始まり、姉とその友人までも寺岡の毒牙にかけられてしまったと自分を責め続ける恭也の精神は、すっかり消耗しきっていた。
幸い、というべきか彼の両親が標的にされることはなかった。どうやら寺岡は若く美しい女性にしか興味がなく、それ以外の人間に対しては右手が触れても憑依能力はさせないらしい。どうやって判別しているかは不明だが。。。
まだ心が壊れたわけではない。だがそれは同時に痛みがそれだけ長く続くということの裏返しであった。
その心労がたたり、ある日恭也は学校で突然倒れてしまった。
「高崎くん!?高崎くん!!ちょっと誰か保健室の先生呼んで!それと救急車!」
薄れゆく意識の中で教師の声が遠く聞こえる。それも次第に小さくなっていくと、恭也の視界は完全に闇に飲まれた。
「それで、恭也は容体は・・・」
「大事ではありませんよ。あまり睡眠が取れていなかったせいで体が限界を迎えたのでしょう。おそらく極度のストレスが原因かと・・・」
「ストレス・・・」
運ばれた先の病院のベッドに寝かされた恭也を取り囲むように両親と心音を確認する医師が会話を交わす。
「今までこんなことなかったのに・・・」
母親が心配そうに恭也の額を撫でた。
「多感な時期ですからね。変化が重なれば自ずとストレスを抱えていることもしばしばあります。点滴で数日様子を見ましょう。とりあえずは、大丈夫ですよ」
「ありがとうございます・・・」
「あとは看護師に任せますが、何か気になることがあればいつでも言ってください」
そう言って医師は病室を出て行く。
代わりに後ろで待機していた胸に小森と書かれた名札を付けた若い看護師が前に出てきた。
「それじゃあ、簡単に服とベッドを直してから恭也君にタグだけ付けますね」
彼女は恭也の両親にニコリと笑みを向けると手に持っていた恭也の名前の書かれた患者認識用リストバンドをキャビネットを置いた。そして前かがみになると、手慣れた様子で胸元が開いた恭也の服と彼が横たわるベッドのシーツとブランケットを整えていく。
ナース服を押し上げる胸が重力により下へと垂れ下がり、腕を動かす度のやわらかそうに揺れた。
「これでよし・・・」
きっちりと綺麗になったのを確認するとキャビネットからリストバンドを取った。
右手にそれを持ったまま、今度は左手が恭也の手へと伸びる。
このままでは付けづらいからかまずはバンドを付けやすいように恭也の手を持ち上げるつもりのようだ。
しかしすっかりと寝入ってしまった恭也は目を覚まさない。
そして彼女の細い指先が、看護師の名に恥じない優しい手つきで恭也の右手に触れた。
「くひっ!?」
恭也の手に触れた途端、ビクッと肩を震わせしゃっくりのような声を上げる。
「あっ、あっあっ・・・ぁ・・・」
その震えが一瞬にしてびくびくびくっと全身に広がると、見開いた目を何度かぱちくりと瞬きさせる。
そして彼女は恭也の手を持ったまま静止してしまった。いや、よう見ると彼女は口をだらしなく開いたまま時折ぴくっと小さく震えていた。
「あの、看護師さん・・・?」
さすがに気になった恭也の母が心配そうに声をかける。となりの父親も眉を顰めていた。
やがて小さな震えも収まると心配そうに見守る両親の方を振り返ることなく応じた。
「失礼しました。無駄に抵抗されてしまったので・・・」
「抵抗・・・?息子がですか?」
意識がないのに?と母親は頭に疑問符を浮かべた。
「いえ、忘れてください。こちらのことですから」
今度は何事もなかったかのように難なくバンドを付け終えると眠る恭也の顔を見てくすっと嘲るような笑みを浮かべた。
「くふっ、どこにいても結果は一緒だな」
すっと立ち上がると両親の方に向き直った。
「えっと・・・」
母親は少し戸惑う。
彼女からは先程までの優しい笑みは消え失せ、どこか見下すような冷笑に変化していた。その雰囲気の激変にふたりは両親は顔を見合わせる。
「それでは私はこれで失礼します。高崎君、早く目を覚ますといいですね」
どこか事務的で感情が込もってない声。先程と同じ人物なのか思わず疑ってしまう。
立ち去ろうとする彼女に母が背後から声をかけた。
「あの、どうかされたのですか?」
背中向けたまま立ち止まると彼女は答えた。
「くすっ、私の心がどうかしちゃいました。でもこれは、残念ながら薬では治らない不治の病ですけどね。ふふふ・・・」
そう言って言葉の意味を理解できない両親を置いて部屋を去っていった。
雌の匂いでむせ返る暗い一室で、スマホの着信音が響き渡る。若い女性を腰に跨がらせ腰を振る男は気だるそうにスマホを手に取ると、メッセージの内容を確認する。
「あーん、佑次くぅん…どうして止めちゃうの?まだ3回しかイカせてもらってないよ…?」
濡れそぼるアソコに男根を挿入された眼鏡をかけた若い女の子が、不満そうにその綺麗な形の胸を寺岡に押し付ける。
「ちょっと待てよ。俺に連絡よこす奴なんて心を染め上げたお前らか、もしくは…ビンゴだ。ほら、見てみろよ」
するとそこには添付画像付きで見知らぬ女の人からのメッセージが書かれていた。
「今度の憑依奴隷は美人ナースでーす♡名前は小森果歩。スリーサイズは上から85-57-87のモデル体型です♪今日運ばれてきた高崎君に患者用のリストバンドを付けるために右手に触ったら、見事に佑次くんを移されちゃいましたー!さすがは感染率100%!私の慈愛に満ちた心は真っ黒に染め上げられてしまいました(((o(*゚▽゚*)o)))🖤うっふふ〜♪このカラダ、感度もいいからよかったら今度使いにきてくださいね!立てなくなるまで犯してほしいな♡記念に私の生おっぱいの画像を送ります!ネットに流してもいいけど私の人生はダメになっちゃうかも知れないな。でもそんなことは祐二くんには関係ないか!じゃあ私はこれから休憩室でオナニーするから動画欲しかったらリクエストしてね!それじゃ!
P.S.
高崎は今意識なし。やるなら今がチャンス。場合によってはこのカラダを使って点滴に睡眠薬を混ぜることもできるから必要なら連絡をくれ」
添付ファイルを開くと白のブラジャーごとナース服の胸元をはだけさせた果歩のエロ画像が画面上に大きく表示された。
「……この人、私よりスタイルいいんだけど」
「はは、まあそんなに嫉妬するなよ。俺の彼女はお前だけだぜ、委員長」
「もう、名前で呼んでって言ったでしょ」
「悪い悪い。ついそっち呼び慣れてもんでな。これで許してくれよ、舞」
そう言って寺岡は舞の乳首をくにくにと弄る。すると面白いように舞が背中を仰け反り善がった。
「あっ!んあっ!ゆ、佑次くんっ、それ、気持ちいい…!ふあっ、ああっ!」
「なあ舞、お前高崎の彼女の連絡先知ってるか?確か私立の学校に通ってるんだよな?」
寺岡は舞の胸を執拗に弄りながら問いかける。
「んくっ、ふあっ、あんっ!私は知らない、の……あはん!だって、私にとっては恋敵だったから……あれ、おかしいな。私は昔から寺岡君のことが好きだったのに……あ、高崎に対する気持ちを捻じ曲げてもらったのね。ようやく理解したわ、ふふっ」
「なんだよ、怒らないのか?お前の恋心を無理矢理俺の方に向かせてやったんだぜ?今までのお前なら説教くらいはしてきただろうに」
「あら、自分でもうその質問の答えが出てるんじゃない」
「……?」
指を自分の唇に当てると、片目を閉じて妖艶な笑みを浮かべた。
「私はもう"今までの東川舞じゃない"ってことでしょ?あなたに支配されてカラダを好き放題触られた挙句、こうしてあなたの彼女になるために幼気な恋心を捻じ曲げられた。まったく、基本人格はあまり弄らないくせに主義思想だけは徹底的に弄ってくれちゃって……おかげで私も苦労してるのよ?かつての自分を演じることに……そろそろ"真面目な委員長キャラ"にも疲れてきちゃった」
今の舞にとって、クラス委員長という肩書きは、かつての自分の抜け殻でしかなかった。
舞はそれを見せ付けたいがためか、"寺岡のために付けていた"伊達メガネを外して寺岡に口付けをした。
舌と舌が絡み合い、2人のいやらしく唾液が混ざっていく。
「んちゅ、ちゅぱ、ぷはっ!んふふ、前の私は、こんな大胆なことはしなかったでしょ?あなたが私はこうしたのよ」
「ふひっ、今のお前、最高にエロいぜ。お前を染めた甲斐があったってもんだ」
褒美と言わんばかりに手を舞の股間に持っていき、クリトリスを刺激しながら抽送を再開した。
「あっ!あっ!あああっ!そ、それっ!だめ、だめっ!はあっ!ふああっ!腰が、勝手に浮いちゃう……!あはあああっ!!」
全身を襲う快楽に絶叫し、舞は益々寺岡に心酔していく。かつての初心で健気な彼女の面影はもうそこにはなかった。
「ほら、イカせてやるよ。今度で4回目か?とんだ淫乱になったもんだな。前までオナニーすら恥ずかしくてたまにしかやってなかったくせによ」
「ああっ!あん、ああん!あはっ、今は毎日家でオナニー三昧になっちゃいました♪あん、あはん!性感もすっかり開発されちゃって、全身メスに目覚めちゃったの〜っ!このままだと勉強に身が入らなくて成績落ちちゃう、んあっ!いい大学行けなくなっちゃう!あうっ!うっ、うぁああ!ひいぃん!」
「そうなったらそのカラダ使って裏口入学でもすりゃいいだろ。せっかくエロくなったんだからよ」
「あうんっ!そっかぁ…その通りね、ふふっ!女の子の武器だもん。積極的に使っていかないとダメだよね♪それならもう勉強なんてやめちゃおうかな……もう全部どうでもよくなってきちゃった。あっ、あ゛っ!!や、ヤバっ!もういきそう!ふあっ!あ゛あっ!あっ♡いく!いく、いく!」
股間同士が激しくぶつかり合い、2人を高みへと導いていく。
そして、とうとう舞のカラダは限界を迎えた。
ガクガクと腰が激しく痙攣し、膣が寺岡のソレを強く締め付けた。
「いくっ、イクッ!イ゛、クッ…!ふあ゛あ゛あ゛あああアアアーーッ!!♡♡」
「くっ、うぅっ…!」
舞の膣が意思を持ったかのように脈動し、寺岡のペニスを絞り上げる。耐えきれなくなった寺岡は舞の中に精を放出すると、舞もそれに応えるように潮を吹いた。
びくん、びくんと寺岡を強く抱きしめる舞のカラダが何度も大きく震えた。
「ふあ゛っ、あっ、あつ、い…きもち、いい……ふあぁ……」
やがて脱力し、裸のまま寺岡に全身を預けた。
「くくっ、そんなによかったのか?」
「ぅん、しあわせぇ……」
満足そうに笑みを浮かべる寺岡に対して舞は甘い声で答えた。
その様子に寺岡の心は支配感に包まれる。
(本当にいい気分だな、人の上に立つってのは……)
「さて、そろそろ大詰めだな」
寺岡はスマホを手に取ると通話アプリでとある女性にコールを掛けた。
2回ほど呼び鈴が鳴り、相手が応答する。
「もしもし?どうしたの祐二くん」
「ちょっと用があってね。電話をかけさせてもらった」
「あ、もしかしてまた私とセックスしたくなった?いいよ!いつでもどこでも!何度でもしてあげる!」
「はは、それもいいけどさ、まずは頼みがあるんだ」
「何?何でも言って!私、佑次くんのためならどんなこともするよ!」
「ああ、ありがとう真希。じゃあちょっと教えて欲しいんだ……
君の弟くんの彼女、琴吹芽依さんの連絡先を」