リハビリもかねて艦これの汚染ものを書いていきたいです。
2017/5/30
ゆにばさんから挿絵をいただきました!ありがとうございます!
「では引き続き鎮守府正面海域の警戒を強めつつ、南方で勢力を拡大しつつある深海棲艦群に対する…」
6名の艦娘が集められた会議室。
その中のひとり、秘書作業を得意とする大淀が今後の方針をまとめていく。
厳粛な雰囲気の中、他の参加者である榛名、大鳳、高雄、鈴谷、朝潮はそれを真面目な面持ちで聞いていた。
「皆さん、異論はありませんね?」
「はい、榛名は大丈夫です。金剛お姉様たちと責任をもって戦い抜きます!」
「深海棲艦は勢いを強めていく一方…私たち空母もより気を引き締めないといけませんね」
「そうね、提督のためにも私たち重巡洋艦も頑張らないといけないわ」
「ま!どうにかなるっしょ!艦載機が使える鈴谷たちもいるわけだし?」
「わ、私も皆さんに負けないように駆逐艦のみんなを引っ張っていくつもりです!」
各々反応は違えど人類の未来のため、過酷な戦場を駆け抜ける覚悟が表れていた。
それを頼もしく思った大淀はふっと緊張感を解き、表情を綻ばせた。
「皆さんありがとうございます。私たちで力を合わせて深海棲艦から海を取り戻しましょう。では本日の艦種長会議はこれにて終りょ…うっ…っ!」
突然大淀が言葉を詰まらせた。
5人は不思議そうに彼女を見つめるがさっきと打って変わって表情を強張らせており、何かに抗っっているようだった。
「大淀さん…?大丈夫ですか?」
一番近くに座っていた榛名が心配そうに尋ねた。
数秒間肩を震わせていた大淀だったが、やがてそれが治まるとスッと顔を上げてニヤニヤと嘗め回すような視線で周囲を見回した。
「ええ、でも大事なことを皆さんに伝えるのを忘れていました」
「大事なこと?」
「はい、それはもうとてもとても…たった今決まった大事な命令です。ふふふ…」
「命令?突然何を言いだすの?そんな権限あなたにはないでしょう大淀」
怪訝そうな表情を浮かべる高雄。
どうも急に雲行きが怪しくなってきたと感じたのだ。
「あははっ、権限なんていりませんよ高雄。だってあなたたちの意志なんてどうにでもできるんですから。“私”のように!」
大淀は椅子の上に立つと突然制服の裾をぐいっと持ち上げそのスレンダーな上半身と慎ましい胸を包む、それも彼女の性格からは想像も付かないようなセクシーな黒のブラジャーを露わにした。
「皆さんには私と同様その瑞々しい肉体を提出してもらいます。これは決定事項です。反論は一切認めませんからそのつもりで♪」
「言っている意味が分からないわ!どうしたの大淀!」
「その冗談は私でも笑えないだけど」
大鳳と鈴谷が咎めるもそれを全く意に介さず大淀は下品な笑みを浮かべた。
「冗談だったらよかったんですけどねぇ、んふふ…ああ、なんて軽いカラダなんだ…あんな肉の塊なんかよりずっといい。これが女、これが艦娘なんだ…あはぁ~」
「大淀さん怖いです…まるで人が変わったみたいで…」
「すっごーい!朝潮ちゃん賢い!その通りです!軽巡洋艦大淀の肉体はわるーい男の人に乗っ取られたしました!どうしましょう?どうしましょう朝潮ちゃん…!あなたなら可哀想な私を助けてくれますか?代わりにその肉体を差し出してくれますか?正直その愛らしいツルペタボディもとてもそそるので大淀は解放して乗り換えてもいい気分ですよ?いい子の朝潮ちゃんなら助けてくれますよね?むひひ」
「わ、わたし…どうしたら…でも、そんな…ぐすっ…こわい、です…ひくっ…でも、大淀さんが…」
悪魔のような笑みで捲し立てられた朝潮はどうしたら良いか分からず泣き出してしまう。大淀を助けたい気持ちと本能的な恐怖がせめぎ合い思考が完全に停止する。
「いい加減にしなさい」
「えぐっ…榛名さん…」
大淀の前に立ち朝潮を庇う榛名。
普段の優しい雰囲気は消え失せ強い意志を持って豹変した大淀を睨み付ける。
その勇猛な姿は誇り高き金剛型の長女、金剛にそっくりだった。
「仲間に向ける殺気ではないですね、榛名さん」
「なら仲間ではないので問題ありませんね、“あなた”は」
「くひひ、理解が早くて助かるぞ、榛名。だから俺はお前も欲しくて堪らないんだ。その美貌に誇り高き意志…踏み潰しがいがあるってもんだ」
「ぐすっ…は、榛名さん…えぐ…っ…ひぐっ!?...っ!っ!!」
「大丈夫よ朝潮。あなたには指一本触れさせません」
背を向けたまま朝潮を励ます。
だからこそ、彼女は自分の後ろで起こっている異変に気付くことができなかった。
「まあどうしましょう!これでは大淀は朝潮ちゃんを襲えませーん!」
「当たり前です。得体の知れないあなたに誰が朝潮を触れさせるものですか!勝手は榛名が許しません!」
「だ、そうですよ?朝潮?」
「…なら、私が自分のカラダを襲うなら問題ないですね♪」
「え…?」
榛名は自分の耳が信じられずに振り返ると、そこには自分の髪を掬い上げて鼻に近づけている朝潮の姿があった。
「ああ、髪から良い匂いがします…しかもどこを触ってもぷにぷにしてて…こんな可愛らしいロリボディも好きにできるなんて…朝潮は幸せです♪にひひ!あ、榛名さん守ってくれてありがとうございます。何の意味もなかったですけどね。無駄な努力お疲れさまでした!」
首を傾げてニマァっと笑う。
その可愛い顔で浮かべたいやらしい表情は大淀が浮かべているそれと全く同じものだった。
続く