twitterでも交流のある井澄ミストさん(
@isumist)、あるべんとさん(
@TS_rrrr)、皆月なななさん(
@ab_ebi1)にご参加いただき4人で憑依主題のリレー小説をやることになりました。
形式としては一人の主人公を中心に一話完結のを4つ発表する形になります。
その第一弾としてトップバッターの井澄ミストさんのパートを掲載いたします!
どうぞよろしくお願いします!次のあるべんとさんのお話もお楽しみに!
※2/17 REIAさん(@Reia9131)に挿絵を描いていただけたので追加掲載します。ありがとうございます!
退屈だ。毎日が退屈で仕方がない。
今こうやって講義を受けていても内容が頭に入ってこない。サボればよかったかと思ったものの、必修科目だし、あんまり欠席するのもなあ、と考える程度にはちゃんと大学に来ている。
退屈なのはこの講義自体もそうだが、毎日の生活が退屈だ。親の仕送りを受けて通っているこの大学、子供に甘い親ということもあり、毎月潤沢にお金を振り込んでもらっているため、バイトもせず、悠々と大学生活を送っている。働かなくていいので、大学に行くか、友達と遊ぶか、サークル活動かの繰り返しだ。特段嫌なことがあるわけではないが、何か新しい刺激が欲しい。とても贅沢な悩みだとは思うが。
頬杖を突きながら講義を聞き流していると、ポケットにあるスマホが振動した。誰かから通知でも来たのだろうか。
スマホを取り出して確認すると身に覚えのないメールが届いていた。気まぐれに開いてみると、宣伝メールのようだった。
(はぁ、別に興味ないし削除するか……、ん?)
さっさとメールを削除しようと思いつつ、ふと画面を見ると気になる文字が目に入った。
(憑依薬……?)
メールに書かれている説明をひととおり読み終えると最後に「今ならお試しで1錠を無料送付いたします」と書かれていた。怪しいというか胡散臭いというか、この内容を読んだら普段であればすぐに削除するのだが、今回はなぜだか無性に惹きつけられた。あまり深く考えずに「無料申し込み」ボタンを押すと「注文を受け付けました」の画面に切り替わった。うーん、まずかったか? でもまだ個人情報を何も入力してないんだけど、これで本当に届くのか?
よくわからないままだったが、まあいっかとスマホをしまって講義に戻った。
講義が終わり、大学から住んでいるアパートに戻ると、郵便受けに封筒が入っていた。差出人は書いてない。
部屋に入り、荷物を下ろして封筒を開けてみると、1錠の薬と説明の書かれた紙が入っていた。
「さっき注文したばかりだぞ……。いくらなんでも早すぎないか? それにどうやって俺の家を……」
疑問ばかり湧き上がるが、考えても仕方がないので説明書きを読み始めた。
「ふーん、なるほど」
説明書きを要約するとこうだ。
・薬を飲むと幽体離脱ができる。幽体離脱をしている間、本体の身体は眠っている。
・幽体状態で他者と身体を重ねるとその相手の身体を乗っ取ることができ、身体を自由に動かすことができる。乗っ取られた相手は強制的に眠った状態になる。
・元の身体に戻りたいと念じると元の身体に戻され、戻ったあとは薬の効果がなくなる。
なるほど、これが本当なら確かに憑依薬だ。ただのイタズラにしては手が込みすぎているし、俺は半信半疑ではありながらも、これが本物だと信じたかった。本物なら俺の退屈が紛れるかもしれない。
さて、そうなるとこの薬を誰で試すかが重要になってくる。薬1錠で1人にしか使えないようだしな。
このお試しの1錠を誰に使うか、俺はすぐに決めた。今俺が住んでいる隣の部屋には一人暮らしの女子高生が住んでいる。察するに近くの私立高校に通うために親元を離れてここに住んでいるのだろう。今はまだ明るい時間だが、夕方ぐらいになれば帰ってくるだろう。
いろんな妄想を巡らせているうちに夕方になり、隣の部屋のドアが閉まる音が聞こえた。どうやら帰ってきたようだ。
俺は早速手元の憑依薬を飲んだ。すると、身体が浮かび上がるような感覚になり、気付くと俺は身体が透けた状態で宙に浮いていた。下を見下ろすと俺が目を閉じて横になっている。説明どおりならただ眠っているだけなのだろう。試しに部屋の壁に手を当ててみると、手は壁を通り抜けた。そのまま全身を進めると隣の部屋に入ることができた。
そこには制服姿の女子高生がいた。目鼻立ちの整った黒髪の女の子だ。まだ帰ってきたばかりで、学校のカバンや買い物の荷物を下ろして、少しくつろいでいるようだ。
俺はゆっくりと彼女に近付いていった。もちろん彼女には俺の姿は見えてない。彼女は落ち着いたのかおもむろに立ち上がったので、俺は彼女が行動を始める前に右腕を彼女の背中に突っ込んだ。
「ひっ!? な、なに……?」
彼女は悲鳴を上げた。俺が腕を突っ込んだことで何か違和感を覚えたのだろう。俺は構うことなく少しずつ自分の身体を彼女の中に入れていった。
「い、いやっ、何かが入ってきて……。やめて、入ってこないで!」
彼女は嫌がるが抵抗するすべはなく、俺はそのまま身体全部を彼女の中に入れ終えた。
「ああっ!」
彼女が大きな声を上げるのと同時に、目の前が真っ暗になった。
真っ暗だった視界が少しずつ回復してきた。だんだん見えてくるようになってきたので部屋を見回すと、俺の部屋とは違う光景が広がっていた。そして、さっきまであった身体の浮遊感がなくなり、地に足がついている。
俺は手を確認した。いつものごつい手ではなく、女の子の華奢な手だ。指が細い。手を握ったり開いたりするよう俺が命令を送るとちゃんとそのとおり動く。俺がこの手を動かしている。俺の手なんだ。
手ばっかりを見てもしょうがない。ふと部屋に目を向けると大きな鏡があったので前に立った。そこにはさっき確認した女の子が映っていた。表情を変えたりポーズを取ってみたり、俺の動きに合わせて鏡の女の子が動く。この身体は今俺が動かしているのだと実感できた。
「すげぇ……!」
感動のセリフをつぶやいたらかわいい声が出た。そうだ、今はこの娘になっているんだから声も当然この身体のものなんだ。何かをするたびに感動をしている。本当に他人に乗り移って自由に身体を動かせているんだ。
動きの確認をしたところで、そろそろ次に移ろう。せっかく女の子の身体に乗り移ってるんだ。全身くまなく探索しないとな。おっと、その前に名前だけでも確認しておくか。
俺はカバンの中をごそごそと漁り、学生証を見つけた。そこにはこの娘の顔写真と、横に「浅利礼華」という名前が書かれていた。
「それじゃあ、礼華ちゃん、君の身体を調べさせてもらうね♪」
鏡に映る礼華ちゃんは悪そうな顔でニヤリと笑い、俺は制服をするりと脱いで、ブラジャーとパンツだけの姿になる。
「礼華ちゃんの下着姿だ。俺が脱がせてこんな格好にさせてるんだ……!」
礼華ちゃんがだらしない顔で自分の下着姿を見つめている。俺の邪な想いが顔に現れている証拠だ。俺はブラジャーの上から礼華ちゃんの胸を揉んでみた。
「ふおぅ……、これが胸を揉む感触、そして揉まれる感触……。どっちも初めてだけど両方同時に味わえるなんて……!」
しばらく揉み続けたあと、ブラジャーを外した。少しもたついたが初めてだから仕方ない。床にブラジャーを落とし、鏡を見るとおっぱい丸出しの礼華ちゃんが映った。目線を下げると上から生おっぱいを確認できた。大きすぎず小さすぎず普通サイズのおっぱいだ。だが形はいいし、乳首は綺麗なピンク色をしている。試しに指先を乳首に当ててみた。
「ひゃぁっ!?」
興奮していたのもあると思うが、少し触れただけで電撃が走ったような刺激が全身を巡り、思わず声が出てしまった。俺は夢中で乳首を弄り続けた。
「んっ、あっ、んふっ」
弄るたびに我慢できずに声が出てしまう。それだけの気持ちよさを味わっている。弄り続けているうちにパンツがじんわり染みてきた。鏡越しにパンツを見てみると濡れているのがわかった。おっぱいから手を離し、パンツに手をかけてゆっくりと引き下ろした。
「お、糸引いてる」
パンツを脱ぎ捨ててまた鏡に目を移すと、一糸纏わぬ姿の礼華ちゃんができあがっていた。股間部分はすっかり濡れてしまっている。
「おっぱいは楽しんだし、次はこっち、だな」
俺は床に座り込み、股間弄りに気持ちを移した。両手をそこに当てて鏡に向かって開いた。
「くぱぁ、ってな。……おおぅ」
冗談めかして言ったが、あまりにもリアルなものを見て言葉を失ってしまった。これが生のおマ○コ……。ゴクリと唾を飲んで、今度は左手で開いたまま右手の指をゆっくり突っ込んでみた。
「ひっ、ぐっ、あっ」
最初はおそるおそるだったが、傷つけないように手探りで触っているうちに、だんだんと感覚がつかめてきた。
「はぁっ、はぁっ……!」
次第に息が荒くなってきた。この身体でイきたい、絶頂を味わいたいと思った。右手はマ○コを弄ったまま、左手をおっぱいに戻し、乳首弄りを再開した。
「よしっ、これで……!」
左手と右手、両方からそれぞれ刺激を与え続けたことで、上から下から気持ちがどんどん昂ってくる。
「んっ、礼華ちゃん、君の身体でイっちゃうよ……! 女の子の絶頂、俺に味わわせてくれっ……!」
弄り方を少しずつ激しくした。もう少しでイけそうだ。
「ああっ、キてる……! イくっ、イくぅぅぅぅ!」
俺は盛大に潮を噴き、絶頂を味わった。
「う、あ、もう無理ぃ……」
外がすっかり暗くなり、満足いくまでこの身体を堪能したところで、そろそろ元の身体に戻ろうと考えた。
(念じればいいんだよな。……元の身体に戻れ!)
俺は念じると視界が再び真っ暗になり、気が付くと自分の部屋に戻ってきていた。そして、自分の身体に戻ってきている。
「ほ、本物だ。この憑依薬は本物だ……!」
俺は感動した。こんなものが実在するなんて。
しばらくすると隣の部屋からはドタバタと音が聞こえてきた。おそらく目が覚めて異常事態に慌てているのだろう。そのままの格好で放置したからな。実験台になってもらった彼女に感謝だ。
俺は改めてスマホで今日届いたメールを確認し、注文のページにたどり着いた。1錠は無料お試しで入手できたが、普通に買おうと思うと値段がそこそこ高く、さすがにたくさん注文することはできない。今ある貯金を考えると3錠が限界だ。
俺は念のため通帳を確認したうえで、買える限界の3錠を注文した。そして、もしやと思い郵便受けを見に行くと、たった今注文したばかりのはずの憑依薬3錠と振込用紙が入っていた。相変わらず不思議なことが起きているが、憑依薬自体が不思議なのだから、疑問に思うだけ野暮なのだろう。
さて、この手に入れた3錠を使って何をしようか。今日は一人でこっそり楽しんだが、他にも楽しみ方はたくさんあるはずだ。俺は退屈だったこれまでのことをすっかり忘れ、妄想は膨らむ一方だった。