いわゆるFGOの憑依二次創作IFです。
2部2章までの軽いネタバレ含みます。
よろしくお願いします。
挿絵:REIAさん
激化する戦闘、先細る資源。
異聞帯を巡りクリプターと戦い、空想樹を切除して汎人類史を取り戻すためのあまりにも過酷な旅路。
人員の多くを失い、半ば崩壊したカルデア一行に打開策が急務となるのは必至のことだった。
サーヴァント同士の融合。
それがカルデアの導き出した答えだった。神霊クラスのサーヴァントと相対することが避けられないのであれば、こちら側もそれに見合うだけのサーヴァントを味方に付ける必要がある。
しかし肝心のサーヴァントを召喚するためのリソースはあまりにも少な過ぎる。
最初の異聞帯では1人がやっと、次では召喚することすら叶わなかった。
このことから今後もこの数が増えるとは思わない方がいいだろうという結論に至った。
ならば運良く召喚できたサーヴァントを、カルデアの残存サーヴァントと一時的にでも霊基を結合させることができれば、神霊と渡り合うことも全くの夢ではなくなるはずだ。
「危険なことでもあるんだけど、今はリスクを承知でやるしかないね。大丈夫、この天才がそのリスクというやつを限りなくゼロに近づけてみせよう。流石にハイサーヴァントは無理でも、一時的なフュージョンなら可能なはずさ!」
元の霊基を失ったレオナルド・ダヴィンチは満面の笑みでそう言った。
とはいえ彼女もかつての"万能の人"からは程遠い。
藤丸立香は一抹の不安を覚えながらも彼女に任せる他なかった。
結論から言えばサーヴァントの融合は想像以上の結果を出した。
訪れた3つ目の異聞帯の世界。
敵性生物に対して十分以上のパフォーマンスを発揮し、敵サーヴァントを手傷を与え退けさせることにも成功した。
ダヴィンチが開発した霊基融合システムは、カルデア一行にとって大きな武器となった。
「すごいです!まさかギャラハッドさんがいなくなってしまった後もこんな形で相手サーヴァントと渡り合えるなんて……!」
オルテナウスの兵装を身に付けてようやく戦闘が叶うレベルだったマシュがアメジストの瞳を輝かせながら驚嘆の声を漏らす。
これなら出力減少の心配もない。
使用する過程で藤丸の生み出すサーヴァントの影とも融合が可能なことも分かった。
これで戦闘の幅も大きく広がった。
彼らに追い風が吹いているかのようだった。
遭遇する敵。
シャドーサーヴァントだろうか。黒い影が藤丸達に向かって鋭い殺気を放つ。だが今はそれほどの脅威には感じない。
ある種に油断が藤丸の中に生まれていた。
「マスター!相手の正体が掴めません。念のためここは様子を見たほうが……」
マシュは冷静に相手を分析するべきだと提唱したが勢いに乗った藤丸はつい逸ってしまう。
令呪を掲げ、サーヴァント融合の呪文を唱える。
融合サーヴァントの力で一気に叩いてしまおうという魂胆だ。
「……!いえ、私はマスターのサーヴァント……マスターの指示なら従います。」
思慮の浅い指示に一瞬苦い表情を浮かべたマシュだったが、考えを改めたのか大人しくマスターから供給される魔力に身を任せる。
地面に浮かび上がった魔法陣の端にはマシュが、そしてその対になる位置に藤丸の召喚したサーヴァントの影、ライダー・メドゥーサの姿があった。
彼女の硬直能力は役に立つと判断してのことだろう。
次第に魔法陣の輝きが増し、融合のプロセスが開始する。
だがマシュは違和感を覚えた。
(笑っている……?)
こちらを見据える黒い影は止めに入るわけでもなく、まるでこちらの行動を待っていたかのように緩やかな動きで近づいて来ていた。
表情が読めないはずなのにマシュにはその影が笑みを浮かべているように思えた。
「せ、先輩……やっぱり何かがおかしいです。一旦術式を中断して──」
言い切る前に黒い影が突然マシュ達に向かって猛スピードで突進してきた。
やはり邪魔するつもりなのだろうか。
だが融合の魔術はまもなく完了する。
敵の接近の前に融合が済むと判断した藤丸はマシュの言葉には耳を貸さず魔力を最大限までに放出した。
マシュとメドゥーサの霊基が絡み合い1つになっていく。
そして完全に一体になろうとした瞬間に、予想外の事態が発生した。
黒い影が人の姿を失い、先程とは比較にはならないスピードで融合する2人の霊基に飛び込んだのだ。
ずぷんっ、と深い音が響いたと同時に融合の術式が完成する。
強い光の中に一人のサーヴァントの姿が現れる。
マシュをベースにメドゥーサの身体的特徴が反映されたのか、腰まで伸びた長い髪にただでさえ女性的な身体つきをしていたマシュの肉体が更に豊満になる。
そして何より、メドゥーサの衣装をまとった彼女は何とも魅惑的な姿になっていた。
カルデアの融合サーヴァント、メドゥーサ/マシュの誕生。
そのはずだった。
「く、ふふふ……だから言ったのに。馬鹿なマスター。」
「離れて立香くん!あれはマシュじゃない!」
最初に異変に気付いたのはダヴィンチだった。
反射的に仰け反った瞬間、目の前を刃の付いた鎖を横切った。
藤丸は驚いて尻餅をついてしまう。
「外してしまいましたか。せっかく楽に殺してあげるつもりでしたのに。ふふふ、さすがは私のマスター。悪運が強いですね。尤も、苦しむ時間が増えただけの話ですが。」
再び鎖を構えたマシュ?が獲物を捕らえた蛇のように藤丸を睨みつける。
「いいかい立香くん、融合の術式がさっきの黒い影に干渉された。おそらく初めからこれを狙ってたんだろう。今メドゥーサと融合したマシュの肉体を動かしているのは影の意思だ。とにかく今は逃げて!立香くん一人じゃどうしようもない!」
逃げると言ったって周りは開けていてめぼしい障害物はない。
通常の人間の足でサーヴァントの追跡から逃れられるはずもなく立香はマシュを見据えることしかできなかった。
「ありがとうございます先輩。おかげでこんな素晴らしい肉体を手に入れることができました。元の英霊がいなくなったマシュの空っぽの霊基、とても居心地がいいですよぉ?おまけに別の英霊の力までみすみす渡してくれて……ほんと馬鹿な人だ。おとなしくこの娘の言うことを聞いておけばよかったものを。突然対抗手段を手に入れて浮き足立ったのか?一瞬の油断が命取りの異聞帯で?ああ、本当に愚かな人。せめて私の手で息の根を止めてあげましょう。」
マシュの口調が安定しない。
おそらく複数の意思が混在しているためだろう。
裏を返せばまだマシュの心が残っているかもしれない。
そう思った藤丸は令呪を一角使い彼女に呼びかける。
帰ってこい、と。
「……!ぐうっ!忌々しい令呪か……く、そっ……ぅあ、ま、マスター……!はやく、早くシャドーボーダーに戻ってください……!私が少しでも抵抗できるうちに……!あとどれだけ自分を抑えられるか分かりませんっ。先程からマスターを殺したいという衝動に駆られて……ああっ、はやく、はやく逃げてマスター……!じゃないと……あなたのその首を、私の手で刎ねて、しまいます、よ……♪」
心なしかマシュの声に悦びが混じっていた。それほどまで彼女の意思が競り負けているということか。
「令呪は一時凌ぎにしかならない!早く戻って態勢を立て直そう!立香くん!」
ダヴィンチの声の後ろで新所長の怒号が聞こえる。お前が死ねば全て終わりなんだぞと。
確かにその通りだ。
だがマシュを置いて逃げ出すわけにはいかない。
令呪の2画目を使い更に彼女に呼びかける。
「が、ああっ!ます、たー……私のことは大丈夫ですから……早く逃げてください。私、マスターを傷つけたくないんです。ですからどうか、どうか私を置いて逃げてください。きっとダヴィンチちゃんやホームズさんが打開策を考えてくれるはずです。ですからどうか今は、私のお願いを聞いてください。せん、ぱい……!」
「立香くん……!!今はマシュを信じるんだ!」
迫られた選択。
藤丸は"あの日"のことを思い出す。
カルデアが爆破され、燃え盛る火の中瓦礫に埋もれたマシュを見つけた時のことを。
『手を握ってくれますか。』
あの時の選択が、今の自分に続いている。
それならばやるべきことはひとつだ。
藤丸は立ち上がると、苦しそうに頭を抱えるマシュの手を握った。
大丈夫だ、自分がいると。
優しい笑みを見せた。
「先──輩──」
真紅に染まった瞳が、元のアメジストに戻っていく。
彼女を形作るのはギャラハッドだけではないはずだ。これまでの旅路がマシュ・キリエライトを築き上げてきたのだ。その彼女が、ギャラハッドがいなくなったからと言って抜け殻になり下がるわけではない。
「マシュはもっと強いんだ。」
それを何より藤丸が一番知っていた。
「先輩……私……ひぐぅっ!?」
だがその信頼が仇となった。
表面化したマシュの意識を、黒い影が狙いを定めたように背後から貫いた。
最後の上澄みを拭い去るように。
「あ、ああ゛っ!さ、最初から、これを狙って……!だめっ、取り込まれ……せんぱ──ああああ゛っっ!!!」
マシュから淀んだ魔力が放出され藤丸は吹き飛ばされた。
頭を抱え込んだマシュの瞳がアメジストから再び真紅に染まり、やがて光を失った。
「くっふふ、あはははっ!!喰ってやった……喰らってやったぞ!!この娘の意思を!!これでこの霊基は私のもの!この娘のカラダは私の受肉の器になった!!あはははっ!!実に気分がいい……うるさい雑音が消えて実に清々しいぞ。重ねて礼を言う、藤丸立香。お前のおかげで私たちは一心同体になった。」
藤丸は空かさず3画目の令呪を構える。
だが瞬きすらできる前に手首を恐ろしいほど怪力で掴まれた。
ゴキリと骨の軋む音が聞こえる。
「なかなか便利なものだな。ゴルゴーンの怪物の力も。とてもこんな娘の細腕から出るものとは思えん。さすがは貴様らの融合技術といったところか。さて、このまま腕を折ってしまおうか……ん?ほう……」
何かに気付いたソイツは眉を上げると楽しそうに笑みを浮かべた。
「喜べ藤丸立香。どうやらこの器はお前を傷つけることを頑なに拒んでいるらしい。なるほど、先程の攻撃は外れたのではない。外されたのか。私の一部に成り下がってもなお"先輩"のことは大事らしい。なんともいじらしいじゃないか。そして実に生意気だ。」
自分の頬を撫でながら浮かべたことのないような悪意に満ちた表情を彼女は取らされるマシュ。その様子が藤丸の心に深く突き刺さる。
「ならば仕方ない。荒療治だがこの霊基を私専用に"再設定"してしまおう。悪いがその令呪、もらうぞ?」
マシュは藤丸の手の甲に浮かび上がった令呪に手を重ねると何やら呪文を唱え始めた。そして詠唱が終わる頃には藤丸に宿っているはずの刻印がマシュの手に"転写"されていた。
さすがの藤丸も驚愕の表情を浮かべる。
「うまくいくか少し不安だったが、一画残していてくれて助かったぞ。これでこの器を隷属させることができる。そうすれば嫌でも馴染むだろうさ。他ならぬ"先輩の絶対命令"なんだから、なっ!」
雑に投げ飛ばされた藤丸の身体が地面を転がる。全身に痣ができ出血する箇所も無数に出てきた。だがそんな痛みに構っている暇はないと言わんばかりに立ち上がろうとする。取り返しが付かなくなる前に彼女を止めなくては。
「ボロ雑巾のようになったお前を見ていると反射的に心が痛むな。情を抱く道理なぞないんだが。まあいい、この不快な感情もすぐに消える。お前はそこで見ているがいい、この娘がお前のサーヴァントではなくなるところをな。」
令呪を胸に掲げ魔力を集中させる。本来は藤丸とマシュの絆の象徴であるはずのそれが今、2人を断ち切るための道具と化した。
「令呪をもってマシュ・キリエライトに命ずる──"私の支配に完全屈服しろ"──」
単純明快な命令。
だが単純ゆえに絶大な効果を発揮する。
それが令呪というものだ。
赤い光がマシュの肉体を包み拘束する。
その途端、彼女は悲鳴を上げた。
「あああああ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!!!」
おそらく本能的なものだろう。しかしその絶叫は間違いなく藤丸が知る彼女のもので。
「うああああ゛あ゛っ!!いやああ゛あ゛あ゛っっっ!!!!!」
彼女の最後の抵抗なのだろう。
頭を抱える。もがく。のたうち回る。
全身が令呪の拘束力に逆らう。
だが、絶対の力に打ち勝つことなどは到底不可能で。
「あああ゛あ゛アア゛ア゛ア゛ーーッ!!!!」
遂には終焉の断末魔が響いた。
ガクン!と大きくカラダを跳ねさせた後、マシュは糸の切れた人形のように両膝をついて座り込んだ。
その眼に意志の光はもう存在しない。代わりに深い淀みが彼女の瞳の奥を覆い尽くした。
「ようやくです。」
ゆっくりと彼女の開く。
その口調はよく知るマシュのもの。
だが。
「ようやく、定着しました……マシュ・キリエライト、霊基の再定義完了です。いつでも藤丸立香を躊躇いなく殺せます。ふふ、ふふふ……」
彼女から漂う冷徹な空気はもはや別人のものだった。
「ああ……とてもよく馴染みます……まるで初めからこの肉体が私のものだったかのよう……この美しい声、艶めいた髪、整った顔、そしてきめ細やかな肌も、たわわな胸も、形のいいお尻も、しなやかな四肢も、脳に蓄積された記憶さえも!すべて……すべて私のものです……♪」
うっとりとした表情を浮かべるマシュ。
酔ってしまったかのように頬を紅潮させている。
だがやがて、立ち上がったまま動けなくなってしまっている藤丸の存在を思い出した。
「ああ、そういえばそんなところに居ましたね、先輩。どうですか?目の前で唯一無二のサーヴァントを奪われた気分は。文字通り、私は先輩の敵になりましたけど、何か言うことは?目を覚ませとか、お前を信じてるとかくっさい言葉。まあ何であろうと、全部顔面に突き返してあげますよ。それとももう死にますか?私はどちらでもいいですよ。もうあなたに興味はないので。先輩……いえ藤丸さん。」
かつての親愛は消え失せ代わりに侮蔑と嘲笑の意が藤丸に向けられる。
もう彼女は藤丸の知るマシュではない。
その事実が彼を絶望へと落とし込む。
「つまらないですね。すっかり心を砕かれましたか。仮にも一度は人理を救った人が、情けない。あなたみたいな人をなぜ私は慕っていたのか、今となってはまったくもって理解できません。はぁ……邪魔です。早いところ消えてください。あなたを殺して次はカルデアです。もう汎人類史の敗北は決定づけられました。あなたはここで敗退です、藤丸さん。」
鎖を藤丸向かって構え、刃の先を向ける。
「さようなら。」
勢い良く投げ飛ばし、心臓の中心を捉え、貫く。
その寸前だった。
ぴたり、とすんでのところで刃が止まった。
「いえ、やっぱり殺す前に最後の役割を与えましょう。」
ゆっくりと藤丸に近づき蛇のような視線で舐め回す。
そして背中に両腕を回してぎゅっと抱きしめたい。
「私を気持ちよくしなさい。この肉体がどれほど素晴らしいものなのか、あなたで試してあげる。」
メドゥーサの魅了能力を行使してるのか、マシュのものとは思えない妖艶な声で藤丸を誘惑する。
すっかり精神を消耗した藤丸に、抗う術はなかった。
両手をマシュの胸に添え、ゆっくり揉み始める。
「んっ……ふふ、そうですよ。最初は優しく、少しずつ肉体の興奮を高めるのです。こんなはしたないカラダをしておきながら経験がなくて、いろいろと持て余しているんですよ。殿方が私の胸にえっち目的で触ったの、これが初めてなんですよ?んふぅ……」
藤丸の手付きが優しく揉みほぐすものから大きく円を描くものに変わっていく。力も少し入ってきているせいか、マシュの肉体が戸惑うかのようにふるふると小刻みに揺れた。
「ん、あぁ……本当に生娘のカラダの感覚は敏感ですね……おっぱいを揉まれるだけ背中がぞわぞわします……あっ……乳首、勃ってきました。ふふ、自分の乳首なのに勃起していく感覚がたまらないです。私、興奮してるんですね。これが性欲……イケナイことを覚えさせられちゃいました。」
マシュが初めて感じ取る感覚を余す所なく楽しみながら胸元の服をめくり、次の段階へと進めていく。
「それじゃあ、次はぷっくりと膨らんだ乳首を弄ってみてください。女性は性感帯が多くて特に乳首は強い快感を覚えやすいと……んひゃ、んんっ!!あっ、あっ、それ、いい……感度良好です……」
くにくに、と挟み込むように乳首を弄られたマシュが肩を竦めてピクピク震える。
「んぅ……刺激が心地いいです。もっとこのカラダに欲望を教え込んでください。感じるたびに綺麗だった私を汚しているように背徳感が、すごい、いいんんっ!はぁ……はぁ……転がすのは、反則です。あ、誰がやめるように言ったんですか。もっと続けてください。んっ!あっはっ!はぁんっ!ああ……声が、勝手に出ちゃいます……」
胸を愛撫されながら、自然と股の間に手を伸ばす。するとくちりといやらしい水音とともに指が湿り気を帯びた。
「あはっ、すごいですよ藤丸さん。私、とっくに出来上がっちゃってます。アソコがもう洪水状態ですよ。淫乱の素質があるのかも知れませんね。どれどれ、クリトリスの感度は……ひいっ!!?」
悲鳴に近い嬌声。
思わず手を離してしまった。それほどまでに強烈な快感だったのだ。
「嘘……こんなに……?だっていくらなんでも……」
困惑するマシュ。
しかし一度知った感覚に対して覚えた恐怖よりも好奇心が勝り再びソコへと指を伸ばす。
くにゅ、と小豆を指が潰した。
「ふあっ!?あっ、あっ?はあああっ!!♪すごい、です……!これ、あはっ、お尻が震えるくらいに気持ちいい!!はあっんっ!これがこの私の、マシュの性感……!こんな淫らなカラダを持っていながら、今までオナニーすらしたことなかったなんて……!はあああっ!宝の持ち腐れすぎますっ!します!これから毎日!オナニー!今までしてこなかった分、このカラダでいっぱい気持ちよくなります!あはあぁあっ!♪」
目覚めた淫らな肉体にマシュは酔いしれる。
胸を揉まれながら自分をクリトリスを刺激し、やがてまだ男を知らない秘裂に指を入れ始める。
女性の性感帯の3点責めに、あっという間にマシュの肉体は果ててしまう。
「ふあっ、あっ、ああっ!何か、くるっ!これが、絶頂、オーガズム?頭が、真っ白に、あっあっ、ああっ!!ああああああっ!!!♪」
舌を突き出し仰け反りながら絶頂するマシュ。
初めてにしてはあまりにも下品なイキ姿だ。
「あ〜、は〜……最高です……初めてのエクスタシー……強烈過ぎて歪んだ性嗜好を獲得しちゃいましたぁ……♪ふ、ふふ、それでは本命といきますか藤丸さん。もう準備は万端みたいですし。」
マシュの淫らな姿に藤丸の男根はとっくに怒張しきっている。
スボンのチャックを外したマシュはそそり立つソレを見て笑みを深めた。
「私の初めてのセックスの相手ができるんですから、光栄に思ってくださいよ藤丸さん。」
仰向けになった藤丸の上に座り込むようにマシュは腰を下ろす。
くちゅり、と音を立てて性器同士が触れるのを感じるとそのまま迷いなくお尻を落とした。
「くっ、あっ……!あぁ……!」
初めてにも関わらず不思議と血は流れなかった。代わりにお腹を満たされたような感覚と鈍い快感が全身を駆け上った。
「あっ、あっ、なんですか、これ……こんな感覚、初めてです。ふうぅ……」
戸惑いながらもゆっくりと腰の上下を始める。すると、鈍かった快感が徐々に鋭くなってきた。
「はっ、はっ、はっ!あっ、うっ、んっ!あ、不思議な感じです。気持ちいいのと満たされるのがごちゃ混ぜになって、もっと、欲しくなっちゃいます……んっ、んっ、んっ!」
嬌声がより明確なものになっていき、戸惑いが渇望に変わっていくのが分かった。
マシュの肉体は確実にメスの本能を開花させつつあった。
「あっ、あっ!ああっ!これ、クリトリスは違った気持ち良さがあって……んふぅ……!堪らないです……!んふっ、うはっ!もっと、もっと感じたい。感じさせてください!」
魅了を再度使い藤丸の腰使いを激しくさせながらクリトリスの愛撫も指示する。マシュ自身は上下にたぷんたぷんと揺れるいやらしい胸を揉みしだきながら、指の間で乳首挟んで刺激する。
「あうっ!ああっ、あああっ!!女の人って気持ちよくなるところが多くてずるいです……!男の快感が霞むようですよ!ふふ、あははっ!でも、でも!もう関係ありません!このカラダは私のものっ!この気持ちいいのも含めて、この力は、霊基は、すべて私のものなんです!あはははっ!!はあああっっんっ!!♪」
極上の快楽。
それが未来永劫自分のものになったことが嬉しくて堪らないといった様子のマシュは一心不乱に腰を動かす。
やがて全身が激しく痙攣を始め、2度目の絶頂の予兆を示していた。
「あんっ!あっ!はあっ!ああっ!ま、またっ、イクッ!私、もう一度イキます!ふあっ、あっ、ああっ!!これでお別れですね藤丸さん。私がイッたらあなたの意識はそこで途切れます。もう2度と、あなたが私の顔を見ることもないでしょう。ですから、最後に私のいやらしく乱れた顔をその目に焼き付けてくださいね♪あっ、あっ、あああっ!きたっ!イク、イクッ!!それじゃっ、さよならっ、"先輩"っ!!」
マシュの膣がきゅうっと締まり、藤丸の男根を絞り上げる。
堪らず彼は、その精をマシュの中に放出した。
「イ、クぅううううウウッッ!!!!!♡♡」
マシュの頭が真っ白になる。
それと同時にカラダから膨大な魔力が放出される。奇しくも藤丸から最後の魔力供給を得る形になったのだ。
これまでにないほどの力が、マシュの中に漲る。
「ははっ!あははははっ!!最後の最後までありがとうございます♡おかげで簡単にカルデアの皆さんを捻り潰せそうです。そして藤丸さん、おやすみの時間です。さあ、ゆっくりと目を閉じてください。あなたの旅路は、ここで終わりです。」
ゆっくりと閉じていく視界。
最後に藤丸の目に移ったのは、かつては自分の大事な後輩だった女の子が自分を嘲け笑う悪魔のような笑みだった。
「最高のカラダをありがとうございます、先輩♪」
終