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【憑依モノ祭り7日目】奪われた彼女と

作者: verdsmith7(バードスミス)



その日俺と怜奈は学校から一緒に帰っていた。
夕日が沈みかけて俺が怜奈が住んでるマンションまで送っていく。
いつもと同じだった、あの事件が起きるまでは・・・

「だいぶ日が落ちてきたね。」
「そうだな、暗くなる前に帰るか。」

怜奈とは付き合い始めてしばらくになる。
誰からも好かれる優しい性格で容姿も美人だった。
長く伸びたストレートの髪がなびくと余計に怜奈が綺麗に見える。
そして実は胸が大きいのも彼氏の俺にとって自慢の一つであった。

人通りの少ない通りを歩いていた時の事だ。
最初は誰かがジョギングでもしているのかと思った。
後ろから近づいて来る音が聞こえたのだ。
しかし、その目的は怜奈だった。
「きゃあ!」
そして怜奈の悲鳴が響きわたった。

俺が振り返ると怜奈は突然現れた男に捕まっていた。
ぶよぶよとした太い腕の中で怜奈は俺に助けを求めていた。
「和人君、助けて!」
「へへっ、ちょっとの辛抱だから二人とも大人しくしててくれよ。」
その男の身なりは酷く汚れたシャツとズボンを履いていた。
体型は中年太りで服は皺だらけで汚れが目立っている。
髪や髭はぼさぼさで伸び放題だ。
怜奈は今そんな男に捕まってしまったのだ。

「いやっ!放して下さい!」
「何をしてるんだ!?怜奈を放せ!」
男に掴まれ怜奈は暴れ出す。
俺も何とか助け出そうとした。
しかし、俺は怜奈を助けようと走り出したがすぐに止めた。
むしろ止まらなければならなかった。
「おっと二人とも動かないでくれよ。怜奈ちゃんもじっとしててくれよ。大切なその身体を傷つけたくないだろ。」
そう言ってナイフを取り出すと怜奈の顔に近づけた。
鋭いナイフの刃が怜奈の喉に触れるか触れないかの位置にある。
少しでも動けば男にその気が無くても怜奈を傷付けるのは明らかだ。
怜奈は恐怖を感じて動けなかった。
同じく俺も男を刺激しない為にも今はジッとしているしかなかった。

「くそ!」
「くふふ、そうそれでいいんだ。それにしても怜奈ちゃんは本当に美人だね。」
男は俺達が動けない事を知ると気持ち悪く笑い出した。
俺はその様子を歯を食いしばって見る事しかできず拳を強く握りしめた。
すると男は更に顔を怜奈に近づけていく。
不潔な男の顔がどんどん綺麗な怜奈の顔に近づいていった。
俺はそれを止めたくて仕方がなかったが今は耐えるしかなかい。

「髪は長くてサラサラだし凄く良い香りがするよ。これはシャンプーの匂いかな。ああ、本当に良い香りだ♪」
そう言って男は怜奈の髪に顔を近づけて臭いを嗅ぎ始めた。
すんすんと鼻を鳴らしているのがここからでも分かる。
あまりの気持ち悪い行動に怜奈も辛そうな表情をしている。

何とか助けないと、しかし男はナイフを持っている。
助けを呼ぼうにもここは普段人がほとんど通らない場所だ。
警察を呼ぶべきかとも一瞬思ったが、その間にも男は怜奈に何をするか分からなかった。
俺が頭で必死に怜奈を助けようと考えている間にも男は更に続けていた。

「背も高すぎず短すぎずで女の子としては完璧だね。それに手足もこんなに長くてスタイルも最高だよ。」
男はまるで怜奈を品評しているみたいだった。
怜奈より背の高い男は背を比べたり太い腕を見せては怜奈の細腕を褒めたりした。
正直そんな称賛はいらないから早く解放してほしかった。

「今から君が全部僕のモノになるのが楽しみだよ♪」
その言葉を聞いて背筋が凍りそうになった。
このままだと男は怜奈を俺が見ている前で襲うかもしれない。
よく見ると男の股間はパンパンになっている。
いつ男が怜奈に酷い事をしても不思議ではない。
しかし、その時の俺はさっきの男の言葉がそれ以上の意味を持っていると思っていなかった。

「おっと勘違いしないでくれよ。僕は怜奈ちゃんの身体には何もしないからね。」
誰がそんな事を信じられるだろう。
ナイフで俺達を脅しイヤらしく怜奈の身体を触る男を。
すると男はナイフを持ってない方の手をポケットに入れ何かを取り出した。
それは何かの薬のようだ。
瓶の中の液体は紫色をしている。

「さあ、新しい怜奈ちゃんの誕生をそこでじっくり見てな。」
男はニヤッと笑うとなぜか俺の方を向いた。
そして男は瓶を開けると一気に飲み干した。
男の行動が全く理解できなかった。
「何だ、何をする気だ?」
「さあて、薬の効果が本当だったらそろそろ・・・」
男は飲み干した瓶を捨てると嬉しそうに怜奈に抱きついた。
「きゃあ!」
そして怜奈の唇に覆いかぶさるように自分の唇を重ねキスをしたのだ。
「んんー!?」
「な!?」
怜奈の驚愕した声と俺の驚きの声が重なった。

突然のことに怜奈は男に唇を重ねられながら驚愕の表情を浮かべている。
しかも男はあろうことか怜奈の口の中に舌を入れ始めた。
「んー、んー!」
たまらず怜奈はキスをされたまま声を出した。
「こ、この野郎!」
やっぱり男は怜奈を襲う気だったんだ。
俺は怜奈を助ける為に飛び掛かろうとしたがまたもや足を止めた。

男の様子が突然おかしくなったのだ。
キスを止めると気持ち悪そうな表情をし始めた。
「うっ、うっ、おええ!」
それは車酔いをした子供が吐いてしまったかのようだった。
男の口から液体が漏れてくる。
しかし、それだけではなかった。
なんと男は嘔吐している物を怜奈の口に注ぎ込み始めたのだ。
「んぐぐう!」
「んんぅー!?」

「何だ、こいつ何をやってるんだ!?」
俺は男の突然の奇行に唖然として動く事も忘れてしまった。
怜奈はもがいて抵抗しようとしているが男が力を緩めることはなかった。
「んん!?んぅんぅー!」
男は吐物を口移しで怜奈の口の中に注ぎ続けた。
あまりの多さに口の外に出てしまっている。

しかし、大部分は怜奈の喉へと通っていった。
怜奈は必死で抵抗しようとしているが男から吐き出された物は次々と怜奈の喉の奥へと入っていってしまった。
見ると怜奈の目からは涙が溢れ出ていた。
その時になってやっと俺は今自分がすべき事を悟った。
「そうだ、怜奈を助けないと!」
俺は怜奈から男を引き離そうと近寄ったが男はナイフを再び取り出した。
そのまま黙って見ていろと俺に目で語ってくる。
「く、くそ!」
一方の怜奈は苦しそうな表情を浮かべながらも男の吐物を飲み続けていた。
「んんぅー!んぐぐ・・・」

今や怜奈も男も苦しそうにしている。
男は口から吐き続け、怜奈は口からそれを飲み込み続けていた。
やがて怜奈の様子が変わった。
目がトロンとして顔が無表情になる。
驚きや恐怖の感情さえ既に見られない。
そしてそのまま男の口から流れて来るものを飲み続けた。


やがて男も出すものがなくなったのか動きが鈍くなっていく。
怜奈を掴んでいた手も離れていった。
「やった。今なら・・・」
今が怜奈を助けるチャンスだと思った。
しかし、今度は怜奈の手が男を掴んだ。
「え!?」
それはまるで怜奈の方から男にディープキスをしているかのような光景だった。
あれ程嫌がっていた怜奈が男を抱いてキスまでしている。
怜奈の舌が男の口の中を這っているのが分かる。
「怜奈どうしたんだ?早く男から離れろ!」
しかし、怜奈は俺の声が聞こえていないかのようにキスを続けた。
既に男は倒れかかっていたが怜奈が支える形で立っていた。
最後に怜奈が一気に飲み込んだ瞬間やっと男は怜奈から離れ倒れていった。

「いまの内だ、逃げるぞ!」
怜奈と一緒に逃げるチャンスだ。
俺は急いで怜奈の近くに駆け寄った。
「え!?」
しかし、怜奈は予想に反した動きをしてきた。
怜奈は手で俺を静止してきたのだ。
駆け寄って来た俺にこれ以上近づくなと手で合図してくる。
「何をやってるんだ!?またあいつが起きるかもしれないんだぞ!」
俺は構わず近づこうとした。
すると怜奈は俺の言葉を聞くどころか俺を突き飛ばしてきた。
「うわ!?」
怜奈に突き飛ばされた俺は思わず地面に転んでしまった。

怜奈の不可解な行動に戸惑っていると一方の怜奈は口の中に残っていた物も全て飲み込んでしまっていた。
倒れた俺をしりめに怜奈は袖で汚れた口を拭き取っている。
一瞬怜奈が俺の方を見てニヤッと笑った気がした。
その瞬間また俺の背中はゾクッとした。
そして男と同じように倒れてしまった。
「怜奈大丈夫か!?」
やっと俺は倒れた怜奈に駆け寄ることができた。

「こほっ、こほっ!」
倒れた怜奈は咳き込んでいる。
しかし、あれ程飲み込んだ物はほとんど口から出していなかった。
そして苦しそうにもがきだした怜奈は何かを呟き始めた。
「あうう、わ、私の身体が・・・」
一体何を言っているのか小さな声で辛そうに喋っている事しか聞き取れなかった。
身体を震わせて全身に力を入れているのが分かる。
俺はやっと救急車を呼ぼうとした時だった。
「はあ、はあ・・・ふうっ、やっと、動けるようになったな♪」
その言葉は俺もはっきりと聞き取る事ができた。


先程まで苦しんでいたのが嘘のように元気になった。
どうやら命に別状はないらしい。
「良かった。無事だったんだな!」
俺は怜奈を抱きしめた。
しかし、怜奈はそれを嫌がってすぐに離れてしまった。
そしてまるで初めて俺の顔を見るように不思議そうに見つめてきた。
その目はまるで他人を見るような冷たい視線だった。
「怜奈どうしたんだ?」

やがて周囲を見回したり自分の身体を触り始めた。
物珍しそうに着ていたスカートやブレザーを手で触れては何かを確かめているようだった。
それは怜奈は勿論他の女子達もいつも学校で着る普通の女子の制服のはずだ。
それなのに怜奈は嬉しそうにそれを触っていた。


次に怜奈の髪を掴んだり撫でたりした。
綺麗な髪をなびかせている。
そしてその髪の匂いを嗅ぎだした。
本当に不思議な光景だった。
怜奈はその後も次々に自分の身体を触ったり匂いを嗅いだりしていってはニヤニヤと笑っていた。
次に胸を触り、太ももを触る。
しかも手つきは凄く乱暴だった。
やがて何かを探すようにスカートの中に手を突っ込むと嬉しそうにこう言った。
「・・・な、ない。やった、成功だ♪」


「怜奈、本当に大丈夫なのか?」
一通り何かを確認できたのか怜奈はやっと俺の問いに反応してくれた。
「ふふっ、大丈夫だよ♪それよりも僕、いや、私誰に見える?」
「誰って、怜奈だろ。なあ、本当に大丈夫なのか?」
倒れて頭でも打ったのではないか。
しかし、怜奈はなぜか嬉しそうにしている。
そして怜奈は立ち上がろうとしたが足元がフラフラになっていた。
危うく転んでしまう所をなんとか俺が支えた。
「おい、やっぱり救急車を呼ぶか?」
「だからまだちょっと慣れてないだけだってば。でもすぐに慣れるよ。」
すると怜奈は倒れている男を見た。
「それより警察を呼んでおこうか。いや、もうそれは動かないから救急者の方がいいかな♪」

男はあれからピクリとも動かず横たわったままになっている。
しばらくして警察と救急車がやって来た。
男はあれから目を覚ますことなく結局倒れたままだった。
目を覚ましてまた襲われても困るから俺としてはその方がありがたかった。
救急車が来ると男は運ばれていった。
続けてやって来た警察も俺達から事情を聞くと帰っていった。
本当は怜奈も病院に連れて行きたかったのだが当の本人が拒んだ。
「全然元気だから、大丈夫だよ♪」

警察と話している間怜奈はずっとニヤニヤと自分の身体を触り続けた。
俺が警察に事の経緯を話しているにも関わらずまるで他人事のようにしている。
「すっごく怖かったですー♪」
たまに警察から質問されてもこんな返事しかしなかった。
俺は怜奈に何度も病院へ行くように言ったが怜奈は「大丈夫だから」と言って結局マンションに帰る事にした。
「ふふっ、これで一先ず成功だな♪」
遠ざかっていくパトカーを見送りながら怜奈はそう呟いていた。
怜奈の様子がおかしい事は分かっていた。
おそらくまだ混乱しているのだろう。
あんな怖い思いをしたのだから無理もない。
今はそっとしておくべきだと思った。


「えー、来なくていいのに・・・、待てよ、でもそれはそれで面白そうだな。今日は確か誰もいないはずだし♪」
何かに納得するとやっと俺が付いていく事を了承してくれた。
そもそもあんな事があった後に一人で帰りたがるのだろうか。
怜奈は俺に鞄を持たせるとスキップをしながら歩き始めた。
そんなに重い物ではないが俺の分も合わせると結構な量だ。
「えへへ、身体が軽い軽い。すいすい動けるよ。でもこのスカートは落ち着かないな。でもこの脚が見やすいのはいいね。」
いつも履いているはずのスカートを鬱陶しそうにしている。


その一方で胸やスカートの中から出ている太ももを気にしているようだった。
時折さり気なく触ってはニヤついていたが俺はなるべく気付かないフリをした。
時間が経てば落ち着いてきっと元に戻るだろうと思っていた。

怜奈が住んでいるマンションに辿り着いた。
しかし、今日は両親は仕事で妹も塾で帰りが遅いらしい。
「ここが今日から住む場所か♪前に住んでたとこよりだいぶ綺麗じゃないか。」

部屋に上がって楽しそうに見回る怜奈だったが何かを思い出したかのように俺に言った。
「ねえ、ちょっと後ろを向いてて欲しいんだけど♪」
「え、どうしてだ?」
「えへへ、今日は私の事助けてくれようとしたでしょ。だからそのお礼がしたいんだ♪」
モジモジと恥ずかしそうにそう言った。
その言葉に俺はちょっと期待してしまった。
「分かったよ。」
怜奈が俺の後ろに近づいて来る。
その瞬間後ろから強い衝撃が走った。
「うっ!?な、何を・・・」
何が起きたのか理解する前には暗闇に包まれた。
「ふふっ、馬鹿だね、もう怜奈ちゃんは・・・」
その言葉を聞き終えない内に俺は気を失ってしまった。




次に気が付いたのはどこからか嬉しそうな声が聞こえた時だった。
その声の主は聞いた途端怜奈だとすぐに分かった。
「っうう・・・、いてて。」
まだ頭がズキズキと痛む。
しかし、なぜ俺は気絶させられてしまったのだろうか。
怜奈とマンションに戻ったのは覚えている。
俺はそこで誰かに気絶させれてしまったと思い出した。
するとあの男がまた襲ってきたのではないかと思った。
だとしたら一緒にいる怜奈が危ない。
俺はすぐに起き上がろうとしたが動くことができない。
手足が縛られているせいだ。
俺は周囲を見回すと怜奈をすぐに見つける事ができた。
同じ部屋の奥にいるのが見えた。
しかし、見ると怜奈は部屋の奥で何かをしながら喜んでいるようだった。
内心怜奈が無事でホッとした。
どうやら俺と怜奈以外には誰もいないようだ。
俺は身体をなんとか動かして怜奈の方を見た。


「これが写真や遠くから見るだけだった憧れの怜奈ちゃんの身体なのか♪」
怜奈は鏡を見ながら嬉しそうに自分の姿を見ていた。
それは自分の身なりを整える為というより探索していると言った方が正しかった。
身体をくねらせたりポーズを取ったりしている、まるで初めて自分の姿を見ているかのようだ。
怜奈は美人だったがそれを誰かに見せつけたり自慢するタイプではない。
だから自分の姿を嬉しそうに見ている怜奈に俺は不審に思った。
「どうしたんだ、怜奈?」

そしてそれは次の光景を見て間違いないと思えていった。
「ああ、おっぱいってこんな感じなんだ。服の上からだと分からなかったけど良い物持ってるね。うはっ、柔らかい♪」
制服の襟を引っ張り自分の胸を覗き込んだ。
「ふふっ、胸の谷間まであるじゃん。もう僕のなんだから触っていいよね♪」
制服の上に盛り上がっているふっくらと膨らんだ胸を揉み始める。
両手で鷲掴みにして手に収めると上下左右に動かした。
服を着ているとはそれを乱暴に扱っているのは分かった。
まるで変態が触るように思いっきり触っている。
「ふふっ、これが憧れだった怜奈ちゃんのおっぱいか。へえ、女の子って自分のおっぱいを揉むとこう感じるのか♪ああ、なんだか変な気分になってきた。やっぱり女の子の気持ち良さはしっかり勉強しておかないとね。あんん、気持ち良い♪」

俺は人が変わったみたいに痴態を繰り返す怜奈を見つめていた。
「怜奈・・・何をしているんだ?」
怜奈の行動見ていた俺はそう聞くのが精いっぱいだった。
「うん?ああ、やっと目が覚めたのか。ずっと起きないから一人で全部楽しんじゃうところだったよ。」
俺に気付いた怜奈は嬉しそうに近寄ってくる。
もちろん胸を揉みほぐしながら。

「これは何かの冗談か、どっきりなんだろ?もう分かったから早くこれを外してくれよ。」
きっと怜奈や友人のイタズラだろうと思った。
そうでなければこんな事をする意味はない。
きっと怜奈以外の友人達が隠れて俺の様子を笑っていると思いたかった。
「ぷっ、あははっ!まだ気づいてないのか。それでも君は怜奈ちゃんの彼氏なのかい。」
吹き出しながら大笑いをしている。
いつもの優しい怜奈とは思えない下品な笑みだ。
「何を言ってるんだ?お前は怜奈なんだろ?」
俺は恐る恐る質問した。
姿こそは怜奈そのものだ。
でも明らかに怜奈の様子はおかしかった。
「ふふっ、怜奈ちゃんは普段もこんな風に人前で胸を揉んだりスカートの中を弄ったりしてるのかい?」
そう言って胸を揉みスカートに手を入れだした。
「お、お前一体誰なんだ!?」


「僕が誰かなんてどうでもいいんだよ。しいて言うなら少し前に君達にストーカー扱いされた奴って言えば分かるかな。」
そう言われて俺はハッとした。
「まさか前に怜奈をスカートしていたあの男なのか?」
「やっと思い出してくれたのか。まあ、この姿じゃ分からないのも仕方ないけどね。そうだよ、君達にストーカー扱いされた哀れな男さ。」
怜奈はキザったい口調で言った。
少し前に怜奈はストーカーに悩んでいた。
登下校は勿論家の近くで変な男がいるといって困っていたのだ。
しかも怜奈が一人の時を狙っては隙あらば近づいてこようとしたのだ。
だから警察を呼んだ。
そいつはずっと「俺はストーカーじゃない!」と叫んでいたのをよく覚えている。
そして捕まった後の事は知らない。

「あの事件のせいで僕は仕事を失って周囲からの信用もどん底まで落ちちゃったんだ。君達のせいで僕は・・・」
「それは元々お前のせいだろ!」
怜奈につきまとって困らせていたのは事実だ。
それなのに逆恨みされたのではたまったものではない。
「違うよ。僕は怜奈ちゃんとただ仲良くなりたかっただけだ。それなのに・・・おっと、話しをしすぎたね。でももう昔の事だからいいんだ。それにやっとこうやって僕自身が怜奈ちゃんになる事ができたんだしね♪」
「クソ野郎!怜奈を元に返せ!」
「折角憧れの怜奈ちゃんの身体になれたんだ。あの薬も手に入れるのに苦労したんだよ。それを今更返すわけないだろ。」
「そんなの知るか!この偽物!お前は怜奈じゃない!」
「ふふっ、それは違うね。僕は偽物じゃないよ。この身体もこの声もこの匂いも全部本物の怜奈ちゃんのなんだから。僕が正真正銘本物の怜奈ちゃんさ。これからよろしくね、和人君♪」
わざとらしく怜奈のフリをしてニコッと笑ってくる。
正直今までの話を聞いてなかったら怜奈と思い込んでしまっていただろう。

「こ、この野郎!」
俺は何とか拘束を解こうとするが無駄だった。
しっかりと手足を縛られていてびくともしない。
俺は怜奈の身体を奪ったこの男を睨みつける事しかできない。
「怜奈ちゃんを奪われて悔しいかい?でも最初は君が僕から怜奈ちゃんを奪ったんだ。今度は僕の番だよ♪」

「まあそんなに怒らないでくれよ。怜奈ちゃんは返さないけど代わりに良い物を見せてあげるからさ♪」
そう言ってスカートの中がわざと俺が見えるように胡坐をかいて座り込んだ。
見たくないのに怜奈の下着が視界に入ってしまう。
「ふーん、今日の怜奈ちゃんの下着は白なんだ。君も愛する彼女の下着を見れて嬉しいだろ。ほらサービスだ、いっぱい見させてやるよ。」
スカートを捲り怜奈の白い下着を見せびらかしてくる。
「や、やめろ!怜奈の身体で!」
「だから何度も言ったろ、この身体はもう僕のなんだよ。だからこんな事をしても怜奈ちゃんは怒らないよ。だって僕が怜奈ちゃんなんだからね♪」
綺麗な手をぺろぺろと舐めりその手で太ももを触ったりする。


「それにやろうと思えば、こうする事もできるよ♪」
ポケットからナイフを取り出して嬉しそうに喉に近づけた。
ニコッと笑いながらナイフの先端を喉元へと動かす。
あまりにも狂気的な光景だった。
怜奈はナイフを自分の喉に近づけて笑っている。
「お、おい!?や、やめろ!」
「ふふっ、冗談だよ。君をこうやって揶揄うのは面白いけどあんまりこの可愛い顔を傷つけるのもよくないしね。今は大切な僕の身体なんだから♪」


「そういえば君はまだ怜奈ちゃんとキスさえした事がないんだろ。僕は今日一日でキスをしてこの愛らしいおっぱいを触りまくったんだ。いいだろ♪」
自慢気にそう言って制服の上から胸を揉み始めた。
しかも俺が良く見えるようにわざと身体を近づけてくる。
「怜奈ちゃんのおっぱい柔らかくてふわふわですっごく気持ち良いよ。」
俺の目の前で恥ずかしげもなく怜奈が胸を揉んでいる。
制服からはみ出てしまいそうな程の大きな胸を俺の目の前で気持ち良さそうに怜奈が触っていた。
しばらく俺の目の前で胸を揉み続けていると次第に表情が変わり始めた。
「はあ、はあ、身体が熱くなってきちゃった♪女の子って興奮するとこうやって感じるんだ。これはハマっちゃいそうだ♪」
怜奈の息が明らかに荒くなっていく。
「はあ、はあ、ちょっと熱くなっちゃった♪」
すると怜奈はぷちぷちとブレザーのボタンを外して脱ぎ始めた。
本当なら俺は止めるべきだったのだろうが、つい俺も怜奈の身体に興奮してしまっていた。
続けてシャツのボタンを外しスカートを脱いでしまった。
あっという間に着ている物はブラジャーとショーツの下着だけとなった。
ブラジャーからは胸がこぼれ落ちそうなになっている。
勿論俺は怜奈の下着姿なんか見た事がなかった。
よく見ると大きな胸とは違いお腹は引き締まっている。
それに肌が凄く白くて綺麗だった。
そんな普段見る事のできない怜奈の下着姿に俺はつい興奮してしまった。
そして、それは怜奈の身体を奪った男も同じだった。
「ふふっ、僕も凄くドキドキしてるんだ。女の子の裸も見た事がなかった僕が女の子の身体で初めて裸になるんだからね。しかもあの怜奈ちゃんの身体で♪」
そう言ってゆっくりとブラジャーを外し始めた。
「あれ、外れないぞ。少し待っててくれよ。何せ初めてブラを外すんだからさ♪」
怜奈はブラジャーを外すのに手間取っているようだった。
その姿が普段の落ち着いた怜奈と違う事をより印象付ける。
俺はしばらく下着姿でブラのホックと格闘する怜奈に見惚れてしまった。
しかも怜奈がブラのホックを無理矢理外そうとすると大きな胸がその振動で揺られた。
そして波打つ胸の谷間が俺の目を楽しませた。

「ふう、やっと外れた。ごめんね、またせて。それにしても、ああ、これが怜奈ちゃんの生おっぱいか♪」
怜奈の胸を覆っていたブラジャーが外されると中から大きな二つの丸い球体が現れた。
白い胸に綺麗なピンクの乳首が現れた。
あまりの綺麗さにしばらく呆然としてしまった。
俺は初めて怜奈の綺麗な胸を見る事ができた。
しかし、それは怜奈本人からではなく怜奈の身体を奪った男という事実が俺に罪悪感も抱かせてしまった。
本当にこのまま怜奈の身体を奪った男と楽しんでしまっていいのか。
俺は自分の中の理性にそう問いかけられていた。


「ほらほら、何難しい顔をしているんだい。お楽しみの怜奈ちゃんの生おっぱいだよ♪」
そう言って俺の前で怜奈は胸をこねくり回した。
胸を持ち上げたり乳首を摘まんでいる。
やがてその表情はエッチな顔つきになっていく。
怜奈の顔がどんどんイヤらしくなっていった。
「はあ、怜奈ちゃんのおっぱい最高だよ。大きくて柔らかくてそれに触ってると凄く気持ち良くなってくるんだ♪」

このまま怜奈の身体を弄ばれていいのか。
俺は理性を振り絞った。
そうだ、このまま怜奈の身体にあいつと同じように楽しんだらいけない。
「こ、これ以上怜奈の身体を汚す・・・んぐっ!?」
俺の言葉は突然遮られてしまった。
「おっと今は良い所なんだ。邪魔しないでくれよ。代わりに君はこれでもしゃぶってな♪」

俺の口には怜奈がさっきまで口に咥えていた指を入れられていたのだ。
しかも俺の舌に乗せるように動いてくる。
「んん、んん!?」
怜奈の細長い指が俺の舌の上にある。
「私の指美味しい?いっぱい舐めていいのよ♪」

違う、こいつは怜奈じゃない。
俺は自分にそう言い聞かせた。
もう俺の理性は吹き飛ぶ寸前だ。
しかし、努力の甲斐なく俺の身体は正直に興奮してしまった。
俺は怜奈の指を触らないようにしようとしたが怜奈の指が執拗に俺の舌へと動いてくる。
そしていつの間にか怜奈の指を舐めてしまっていた。
「好きな彼女の指をしっかり味わってるようだね。僕にこうしてもらえて嬉しいんだろ♪分かってるよ、ここをこんなに大きくしてるもんな。」
そう言って片方の手を俺の口に入れもう片方の手で胸を揉み始めた。
俺は怜奈の指を咥えさせられながら怜奈の痴態を見せつけられていた。
もう怜奈の指は俺の口の中でべとべとにさせてしまった。
したくもないのに俺は怜奈の指を味わってしまう。
「ああ、おっぱいが熱くなってきた。もうこの髪は本当邪魔なんだから。」
前に垂れ下がった長い髪を鬱陶しそうにする。
そのまま両手で胸を掴んで揉み始めた。

「ぷはっ、はあ、はあ・・・」
やっと口の中から手をどけられた俺は新鮮な空気を吸うことができた。
目の前では怜奈が一心不乱に胸を両手で揉んでいる。
「ああ、んん!」

元から大きかった怜奈の胸が更に大きくなっていく。
愛する彼女の痴態を見て興奮しない男はいない。
まるで俺を誘っているような光景だ。
するとそんな興奮している俺に怜奈はニヤニヤと言った。
「ふふっ、愛する怜奈ちゃんの痴態を見て興奮しちゃったのかな?和人君♪」
「だ、誰がお前なんかに興奮なんか!?」


「じゃあ、これでどうかな。よいしょっと♪」
「おい、何をしてるんだ!?」
怜奈は倒れている俺の上に跨るとそのまま座り込んでしまった。
俺の身体の上に怜奈のお尻や太ももが必然的に接触する。
「これは良い座布団代わりだね♪」
彼女の温もりや体臭を感じられる。
怜奈の柔らかい身体甘い香りが密着してくる。
「ねえ、嬉しいでしょ?愛する彼女にこんな事してもらえて♪」
怜奈の大きな胸が頭上に見える。
そして更にその胸の上にはニヤニヤと笑う怜奈の顔があった。
「ねーえ、和人君もそこで見てるだけじゃ退屈でしょ。」
「お、おい!や、やめろ!」
そう言って俺の股間に怜奈の股間を重ねると押し付けてきた。
ショーツをまだ履いているとはいえ敏感になっている俺の股間はすぐに怜奈の暖かいそこを感じ取ってしまう。
「や、やめろ、やめてくれ。こ、こんな事、うぐぐっ!」
俺にとってはあまりにも惨い仕打ちだった。
腰を振られ怜奈の大事な部分が俺に擦りつけられる。
愛する彼女にこんな事をされて興奮しない男はいないだろう。
俺の下半身はムクムクと大きくなってしまった。
「あれ、私の下で何か大きくなってる?ふふ、和人君たら本当エッチなんだね♪」
俺が興奮している事に気付いた怜奈はまたニヤけた。
「う、五月蠅い!怜奈の真似をするな。」
「だから何度も言ってるでしょ。私が怜奈なのよ。それに怜奈ちゃんの事なら何だって知ってるんだからね。」
「うぐ!?」
「勿論男の子の身体の事もね♪」
既にパンパンに膨らんだ股間に軽く触れられるだけで強烈な刺激が襲ってきた。



「さあ、思う存分怜奈ちゃんの裸を拝みな♪」
わざわざ俺の目の前でショーツをゆっくり脱いでしまった。
怜奈の綺麗な股間だった。
「い、いい加減にしろ!」
俺は遂に縛られている事も忘れて暴れようとした。
縛られているとはいえ黙って見ているわけにはいかない。
「もう騒ぎすぎだよ。ほら、和人君はこれでも吸って静かにしてて♪」
「んん!、や、やめろ!んんぐ!」
今度俺の口に押し付けられたのは怜奈の胸だった。
口だけでなく俺の顔全体に怜奈の柔らかい胸が当たってしまっている。
怜奈の胸の感触が甘い香りが密着して感じ取れた。
俺だって吸いたい、怜奈の胸を、でもそんな事をしたら・・・
俺の中で理性と欲望が入り混じる。
そうこうしている間にも俺の口に乳首をぐいぐい押し付けてくる。
そして一瞬俺が口を開けた瞬間に中に乳首を入れられてしまった。



「あん、和人君が私のおっぱいを吸ってる♪いいのよ、赤ちゃんみたいにちゅうちゅう私のおっぱいをもっと吸って♪」
普段の怜奈なら絶対にそんなエッチな事は言わないだろう。
だからだろうかそのギャップで俺は余計に興奮してしまった。
「あんん、き、気持ち良い。ほらもっと乳首を舌で触って。あんん!」
乳首を舌で転がすと怜奈は色っぽく喘いだ。
その声が余計に俺を興奮させてくる。
「はあ、はあ、うふふっ、さあ、今度はこっちも気持ち良くしないとね♪」
すると怜奈は俺に胸を吸わせる傍ら自分の股間に指を入れ出した。
「い、いくぞ。これが怜奈ちゃんの身体の初オナニーだ♪」

「ふふっ、和人君も楽しんでるようだね。おっぱいをそんなに吸っちゃって♪お礼にいっぱい見させてあげるね。怜奈ちゃんの痴態を♪」
そう言うと俺の口から胸を引き離し俺の目の前で股間を見せつけてきた。
「こうした方がいっぱい見られるだろ。」
そして俺の目の前で股間を弄り出した。
あの怜奈が恥ずかしげもなく股間を弄っている。

「はあ、はあ、こ、これが女の子の、怜奈ちゃんの身体の快感なんだ♪」
怜奈の股間からはもう水気を帯びたエッチな音が出ている。
しかもその音は怜奈が激しく指を動かして更に大きくなっていった。
そして怜奈の息も荒くなっていった。
「はあ、はあ、も、もうすぐいけるのか。ははっ、もうすぐ怜奈ちゃんと一つになれるぞ。ああ、ああん♪」
既に怜奈の股間に入れた手も腰も激しく動いていた。

「も、もうだめ。出ちゃううー!私が・・・」
すると怜奈は突然俺にキスをした。
あまりにも一瞬だったがその時の表情は寂しそうに見えた。
しかし、その表情もすぐに変わってあのイヤらしい笑みを浮かべた。
やがて怜奈の身体がピクッと動いた。
「うう、ああー♪」
そして突然怜奈の身体がビクビクと動いたと思った瞬間次に何かが飛び散っていた。。
怜奈の股間は大きく潮を吹いた。
それは俺の顔にまで降りかかってくる。

そして股間から出し切るとペタンと俺の膝の上に座り込んでしまった。
「はあ、はあ、これが女の子の快感なんだ♪」
息を荒げながら怜奈の身体の快感を堪能しているようだった。
「もう怜奈の身体で楽しみ尽くしだろ。早く怜奈の身体を戻してやってくれ!」
「はあ、はあ、何を言ってるんだ。僕は怜奈ちゃんとしてこれから・・・ふふっ、そうだね。じゃあ、返してあげようか♪」
意外な事に怜奈を元に戻してくれると言ってくれた。
「本当なのか?」
「ああ、本当だよ。ただし条件が一つあるけどね♪」





「さあ、私はもう準備できてるよ。いっぱい気持ち良くしてね、和人君♪」
怜奈は無防備な姿で俺が襲うのを待っている。
俺は手足の拘束を解かれて服を脱いだ。
今は怜奈と同じように俺も裸になっている。
怜奈の身体を奪った男は怜奈を元に戻す条件として俺とのセックスを要求してきた。
中身は全くの別人、更にはかつて怜奈をストーカーしていた男だ。
そんな奴の言いなりになるのは正直嫌だった。
しかし、怜奈の身体を奪った男は約束したのだ。
全てが終わったら怜奈を戻してくれると・・・
「ねえ早くしてよ。このおっぱいもおまんこも和人君の好きにしていいんだよ♪」
「怜奈、ごめん!」
服を脱ぎ終えた俺は意を決して怜奈に謝りながら覆いかぶさった。
裸になった俺の身体に怜奈の綺麗な身体が重なる。
柔らかくて瑞々しい怜奈の肌が密着した。
そんな愛おしい怜奈の身体を抱きしめながらその唇にキスをした。
怜奈の柔らかくて瑞々しい唇が触れる。
「んん・・・」
「んう・・・」
お互いに舌を絡める。
口の中でクチュクチュと舌が絡まる音が響いた。


「うふふっ、和人君とっても気持ち良いよ。」
キスを終えるとそんな感想を言ってきた。
「か、揶揄うなよ・・・」
「別に揶揄ってるわけじゃないよ。怜奈ちゃんの心の声を代弁してあげてるんだよ。」
その言葉が本当かどうかは分からなかった。
でももし真実であればと思えてしまった。
「私の初めてが和人君で良かった♪」
その言葉についドキッとしてしまった。
既に興奮しきっている俺達にはもう何も準備する事はなかった。


「さあ、和人君。早く私にその大きなのを入れて♪」
怜奈は目の前で股を開くとそこにある割れ目を手で広げた。
綺麗なピンク色の割れ目が俺のアレを待っている。
俺の大きくなった股間を怜奈の股間に入れていった。

「ふふっ、和人君の大きなのが私に入ってきてる。ああ、奥までどんどん入ってくる♪」
全て入り切ると俺は精一杯怜奈を突いた。
腰を動かすと繋がった怜奈の身体も大きく動く。
そして怜奈の大きな胸が上下に揺れる。
「ふふっ、私のおっぱい見てるだけじゃなくて、吸ってよ♪」
見透かされたように怜奈は俺にそう言ってくる。
さっきのように無理矢理口に入れられたのとは違う今度は自分の意思で吸い始めた。
怜奈の胸を口に入れるとさっきよりも大きくなった胸が口の中に入っていく。
「ほらほら、おっぱいを吸うだけじゃなくてちゃんと下も動かしてくれる♪」
俺は言われた通り腰を振りながら怜奈の胸吸い続けた。
「ああ、これが女の子のセックス♪き、気持ち良すぎる。」
そして怜奈はその間喘ぎ続けた。

もうこの目の前にいる怜奈の中身が本人だろうと別人だろうとどうでもよかった。
俺は今愛する怜奈とエッチをしている。
それだけで嬉しかった。
しかもこんなに喜んでくれている。
それ以上何も考えたくなかった。

「はあ、はあ、あんん・・・あ、あれ、私どうなったの?!」
気持ち良さそうに喘いでいた怜奈の表情が急に変わった。
それはいつもの怜奈の顔に見えた。
「はあ、はあ、また俺を揶揄っているのか?」
また怜奈のフリをして揶揄われているのかもしれない。
そう思った俺は半信半疑で聞き続けた。
「はあ、はあ、違うの、本当に私よ。分からないけど気持ち良くなったら突然自由に動けるようになったの。」
怜奈は必死で俺にそう説明してくれた。
どうやら嘘をついているわけではないらしい。

「も、もしかしてセックスをしたからなのか?」
そういえば怜奈は気持ち良さそうにする度に元の怜奈のようになっていた気がする。
もしかしてセックスをすればその刺激で元に戻るのではないか。




「はあ、はあ、和人君、私の為にやって!そして私の中のあいつを追い出して!」
怜奈も意を決したように俺にそう告げた。
「や、やめてくれ、このままだと、ぼ、僕が、わ、たしが消えちゃう・・・」
怜奈の口から怜奈本人と男の口調が入り混じって出てくる。
俺は怜奈の言葉だけを聞いて腰を動かした。
もうすぐ、もうすぐで本物の怜奈が戻ってくる。
そう信じて俺は思いきり怜奈を突いた。
「あんん!んん!」
怜奈も俺に合わせて腰を振った。
もう全身から汗が滝のように出ている。


怜奈の言う通り俺は最後の力を振り絞って腰を振った。
「い、いくぞ、怜奈。」
「あんん、だ、だめ、、ああ、消えちゃう!ああー!」
怜奈の悲鳴とも喘ぎ声とも聞き取れる声があふれ出す。
その瞬間俺の股間から勢いよく熱い物が噴き出した。

「ああー!!・・・はあ、はあ、あうう。」
一際大きく身体を反らした瞬間怜奈の身体の中に熱い物が流れていく。
怜奈は俺から離れると苦しそうに呻き始めた。
頭を抱えながら何かを必死に堪えている。
またあの時と同じように怜奈は自分の身体や周囲を見回し始めた。
「怜奈、戻ったのか?!」
「はあ、はあ・・・ああ、やった、わ。和人君・・・ありがとう♪」
優しく微笑みながら俺にそう言ってくれた。
その表情はいつもの怜奈の優しい表情だった。
「良かった、本当に良かった!」
俺は怜奈に抱きついた。
すると怜奈も俺を優しく抱いてくれた。
「あいつは私の中から消えたみたい。うん、心配掛けてごめんね。」



あの事件以来怜奈は以前よりも積極的になった。
俺は勿論他のクラスの奴にも声を掛けては友達を多くつくるようになった。
元々怜奈は大人しい方だったが今は逆に活発になった。
それに俺とはよくデートをしてくれるようになった。
毎回手を握っては一緒に歩いてショッピングをしたり遠くに遊びに行く。
そして決まって最後はキスをして怜奈の今で別れた。
俺自身こうして怜奈と深く愛せるようになって幸せだった。
「また次のデートも楽しもうな。」
「うん、またね♪」


そうしてあの事件の事さえ忘れかけるようになった時に事件は起こった。

その日俺は怜奈のマンションで一緒に次のデートの事を話していた。
コーヒーを飲み終えた俺は怜奈に次の休みにどこへ行くか聞いた。
しかし、怜奈は意外すぎる返事をした。
「もう決めなくてもいいよ。だってもう次はないんだからね♪」
「覚えてる?あの時の事♪」
一瞬何の事を言われているのか分からなかった。


「私飽きちゃったんだ。和人君との恋人ごっこも怜奈ちゃんとしての生活にもね。だからそろそろ終わりにして新しい事をしてみたくなったの♪」
「え、何を言ってるんだ!?」
突然怜奈が豹変したようにそんな事を言い始めたので俺は戸惑ってしまった。
そして嫌な汗が流れ始めた。
だってそうだろ、怜奈は元に戻ったはずなんだから。
「この一年怜奈ちゃんのフリをするのも楽しかったんだけどね。僕の中にいる怜奈ちゃんがそれに飽きちゃったんだ。」
既に怜奈の口調は変わりあの時の男と同じような話し方になっている。
忘れるはずもないこの話し方や仕草に俺はゾクッとする。

「お、おい俺を脅かそうとしてるのは分かるけどあいつの真似なんかしなくてもいいだろ?」
苦し紛れにそう言ったが内心俺は嫌な予感がした。
怜奈は絶対そういう冗談を言わないからだ。

だが目の前にいる怜奈は冷たく語り続けた。
「君や皆の前では理想の怜奈ちゃんを演じて本当に面白かったよ。そして皆がいなくなったらこの身体でひたすらオナニーをしたものさ。最高だったよ。見てみるかい?」
そう言って怜奈は俺にスマホを見せてきた。
「ほら見てごらん♪」

スマホの動画が始まると俺は固唾をのんで視聴した。
そこは怜奈の部屋のようだった。
暗い部屋に怜奈がいる。
『あんんっ、怜奈ちゃんの身体最高だよ♪』
動画の中で怜奈は夢中でスマホのカメラに向かってオナニーをしていた。
胸を揉み、股間に指を入れ手を激しく動かしている。
しかし、次の瞬間怜奈の表情が変わった。
『や、やめて!私の身体でこんな事しないで!』
さっきまでとは違い本当に嫌がっているようだ。
『今日も和人君とデートに行ってきたんだけど僕に全然気づいてなかったよ。それに愛してるって言ってくれてキスまでしてくれたんだ♪』
今度は俺とのデートの報告を始めた。
それだけじゃない、俺がデート中に怜奈にした事や言った事を事細かく報告してくる。
『いや、そんなの聞きたくない。やめて!和人君、お願い気付いて!これは私じゃないの!』
そう叫びながらもオナニーは続けられた。
『和人君見てくれてる?これが今の私だよ♪』
俺の名前を呼びながらニヤッと笑い掛けたところで動画は終わった。
その動画の撮影日はあの事件があってからそんなに経っていなかった。

「な、何なんだこれ?!」
「ふふっ、その説明は後のお楽しみだよ。今は君がこれからどうなるのか心配した方がいいじゃないかな♪」

「栞、ちょっと来てちょうだい。紹介したい人がいるの♪」
「どうしたのお姉ちゃん?」
部屋に入ってきたのは制服姿の怜奈の妹の栞ちゃんだった。
中学に通い美人姉妹として評判で容姿も姉妹という事もあり凄く似ている。

部屋に入ってきた栞ちゃんに怜奈が近寄っていく。
「お姉ちゃん何するの!?きゃあ!」
怜奈は栞ちゃんを俺の方へと勢いよく突き飛ばしてしまった。

「危ない!」
反射的に俺は突き飛ばされた栞ちゃんをなんとか受けとめることができた。
しかし、それは奴の罠だった。
「ふふっ、掛かったね♪」
栞ちゃんを抱きかかえた瞬間俺は変わった。
突然もの凄く気持ちが悪くなってきた。
まるで病気に掛かったみたいに吐き気がする。

喉の奥から全てを出してしまうような感覚に襲われた。
「うぐぐ・・・」
「ど、どうしたんですか?」
栞ちゃんが様子のおかしくなった俺に気付き心配そうに声を掛けてくる。
しかし、もう遅かった。
あの時と男と同じように俺は栞ちゃんを抱きしめてキスをしてしまったのだ。
自分でも止めようと思っていた。
しかし、身体が操られているかのように勝手に動いてしまう。
栞ちゃんを抱きしめ身体を密着させてひたすらキスを続けていた。

「んんー!?」
俺に唇を重ねられた栞ちゃんはたまらず暴れ出す。
しかし、俺はそれに構わず栞ちゃんの口の中に舌まで入れてしまった。
早くやめないとけいない、頭では理解している。
でも、その時の俺は明らかにおかしくなっていた。
自分の全てを出してしまいたい。
そういう思いが頭の中に沸き起こってくる。
そしてその対象は目の前にいる栞ちゃんへと向けられてしまった。

「んん、おお!」
俺はキスをしたまま栞ちゃんの口の中に吐いてしまっていたのだ。
それは不思議な感覚だった。
自分の意識が栞ちゃんの口の奥へと流れ込んでいくのが分かった。
しかも俺自身栞ちゃんの中へと入りたくて仕方がなかった。
もっともっと入りたい。
そんな思いを抱きながら俺は栞ちゃんを抱き口の中を伝って入り込んでいった。
最初は抵抗していた栞ちゃんの様子も変わっていった。

以前の怜奈と同じように無表情で俺にキスをされ続けていた。
トロンとした目つきで何も考えていないように見える。
そして栞ちゃんはそれを受け入れるかのように俺の口から出て行く物を飲み続けた。
栞ちゃんの喉が動き俺はどんどん入っていった。
やがて全身から力が抜けていくと今度は栞ちゃんが俺の身体を支えながらキスをしてきた。
栞ちゃんの舌が俺と絡む。
その舌に絡み取られるように俺は栞ちゃんの中へと入ってしまった。
「ごくんっ。」
栞ちゃんの喉を何かが通りぬけると俺の意識は完全になくなった。

その後の俺はまるで暗いトンネルを抜けるような体験をした。
長く暗い場所を通り抜けるとやがて少しずつ光が見えてきた。
そしてそこへ辿り着いた時再び声が聞こえてきた。
「新しい身体はどうだい、和夫君?違ったね、今はもう私の妹の栞だったね。」

「あれ、俺どうなったんだ?」
ぼんやりと言った言葉だった。
しかし、さっきよりも声が高い気がする。
それに目の前にいる怜奈がいつもよりも大きく見えた。

(え、私どうなっちゃったの!?)
突然頭の中に声が響いてきた。
その声はさっき目の前にいた栞ちゃんの声だとすぐに分かった。
「何だ、栞ちゃん近くにいるのか?どこで喋ってるんだ?」
またもや高い声が自分の喉から出て来る。

「何言ってるの、栞は貴方でしょ♪」
怜奈はクスクス笑いながらそう言って俺に鏡を渡した。
そこに写っていたのは中学の制服姿の栞ちゃんの姿だった。
「な、何だこれ!?どうなってるんだ!?」(いや、何これ!?私どうなっちゃったの!?)
鏡の中の栞ちゃんは俺と同じ動きをした。
そして改めて確認すると今の自分は栞ちゃんが着ていたはずの制服を着ている。
勿論下半身はスカートを履いていた。
俺は確かめるように身体を触りまくった。
背は明らかにさっきより低くなっている一方髪は長く伸びていた。
身体からは筋肉が消え代わりに胸に柔らかい膨らみがあった。
日焼けはほとんどない白い肌になっている。
「そ、そんな、俺は栞ちゃんになったのか!?じゃあ、この頭の中の声は・・・」
さっきから聞こえる声の正体をうすうす感じとっていた。
「さっきから頭の中で声がするだろ?それが栞ちゃんの精神さ。でももうすぐ消えちゃうけどね♪」


「一体俺に何をしたんだ!?」(私が消えちゃう!?)
状況をまだ完全に飲み込めたわけではなかった。
でも現実として俺は栞ちゃんになっているのは確かだった。
「見ての通り栞ちゃんになってもらったんだよ。あのコーヒーの中に薬を混ぜておいたのさ。」
さっき怜奈が入れてくれたコーヒーの味がいつもと違うとは思っていたがまさか薬を入れていたとは・・・
それに今更気付いても遅かった。

「僕もこの身体になった時は怜奈ちゃんの声が頭に聞こえてきたんだ。でも正直うざかったんだ。私の身体を返してとか変な事しないでと五月蠅いんだもん。だから消えてもらったんだ。いや正確には僕が吸収したと言った方がいいのかな。だからこうやって怜奈として普通に振る舞う事もできるのよ♪」
(そんな!?じゃあ、このお姉ちゃんは・・・)
栞ちゃんはやっと自分の姉がかつての姉ではないと理解したようだ。
「うふふ、安心して、もうすぐ栞も本当のお姉ちゃんと同じようにしてあげるから♪」
頭の中の栞ちゃんの反応を察したかのように怜奈は冷たく笑った。

「まあ、君達が僕とな同じにならないと思うけどね。僕は事前にあの薬を買ったサイトで説明書を読んだんだ。だから何を注意すればいいとか分からないだろ・・・楽しみだな。可愛い妹と素敵な彼氏の精神が混ざっちゃうなんて♪」
薄気味悪く笑いながら怜奈は俺の方へと向かってきた。
その表情から良くない事をしようとしているのはすぐに理解できた。
「抵抗しても無駄だよ。今は僕がお姉ちゃんなんだから♪こうやって簡単に身体を抑え込む事ができるんだよ。」
怜奈は身体を掴むと無理矢理動けないようにしてきた。
いつもの身体なら簡単に反撃できるはずだが栞ちゃんの身体では無理だった。

(私の身体とお姉ちゃんを返してよ!)
「そうだ、俺達と怜奈を元に戻せ!」
俺は頭の中で聞こえる声に促されるように言った。
「ふふっ、残念♪一度こうなったらもう元には戻らないよ。君はずっとそのまま栞ちゃんとして暮らさないといけないのさ。」
それは俺と栞ちゃんにとって衝撃的な言葉だった。
「そ、そんな・・・」(う、嘘でしょ!?)
俺と栞ちゃんは絶望で言葉を失ってしまう。


「れ、怜奈を元に戻すっていうのも嘘だったのか!?」
「嘘じゃないよ。だってこうやってちゃんと元の怜奈になりきってあげたでしょ♪」
俺は最初からこいつに騙されていたのだとやっと気づいた。
そして怜奈が元に戻ったフリをしていだのだ。
悔しさと怒りが沸き起こってくる。
「く、くそ・・・」
「それよりも今は自分と栞ちゃんの心配をした方がいいよ。もうすぐ君達は一つになるんだからね。」
当然その時は逃げようとしたが、身体が上手く動かなかった。
視界がフラフラしてバランスが取れない。
歩くのでさえ精一杯だった。

そして部屋から出る事すらできないまま怜奈に追いつかれてしまった。
「な、なんだ!?身体が上手く動かせない。」
捕まえられた後も抵抗しようとしたが力が入らなかった。
いつも乗っている自転車とは違う自転車に乗っている気分だった。
「今は無理しない方がいいよ。まだ君は栞ちゃんの身体に慣れてないんだからね。だからたっぷり栞の身体の事を教えてあげるよ、このお姉ちゃんが♪」
そうしている間にも俺は着ている服を脱がされていった。

栞ちゃんの身体が少しずつ裸にされていった。
「や、やめろ!」(やめて!)
俺も必死に抵抗したが慣れない栞ちゃんの身体では力が出せない。
しかも栞ちゃんよりも怜奈の方が年上の為たとえこの身体を自由に動かせたとしても力では敵うはずもなかった。
「栞の身体凄いでしょ。まだ中学生だけどこんなに育ってるのよ。それに本人は気付いてないけど男の子にもモテるのよ♪」
ブラジャーを外されると怜奈程ではないが膨らんだ胸が現れた。
そして同時に上半身に今まで感じた事のない重みを感じた。
「お、俺に胸が・・・」(いやっ、見ないで下さい!)
「綺麗なおっぱいでしょ。これからはこれを触り放題使い放題よ。こんな風にね♪」
背後に回り込まれた俺は後ろから胸を揉まれてしまった。
「栞も良い物持ってるでしょ♪」

「あうっ!」(ああん!)
俺と頭の中の声はたまらず一緒になって声を出してしまった。
怜奈は背後から栞ちゃんの胸をぐにぐにと動かしてきた。
「な、何だ、これ!?身体が・・・あうう。」(や、やめてよ。お姉ちゃん!何でこんな事するの!?)
まだ栞ちゃんはこの怜奈が偽物だと気付いていないのかお姉ちゃんと言い続けた。
それともまださっきの話を受け入れられてないのかもしれない。
その時の俺は怜奈ちゃんの身体で胸を触られて今まで感じた事のない感覚を与えられていた。。

「凄いでしょ。それが女の子の快感なのよ。男だと絶対味わえないでしょ。ほら、もうこんなに乳首が勃ってきた♪」
そう言って怜奈は大きくなった乳首を摘まんできた。
「うう!」(ああん!)
身体がどんどん熱くなってきた。
胸を触られているだけのはずなのにその熱が全身に巡っていくようだった。
「はあ、はあ、か、身体が熱い。変になってくる。」
怜奈の細長い指が股間の割れ目に入った。
さっき胸を触られた時とは違う。
ビリビリと全身が感じていく。
「はあ、はあ、んん!お、お姉ちゃん、も、もう、やめて・・・」(はあ、はあ、何これ、私、ボーっと、してきちゃった・・・、私、どうなってるの?)
初めての刺激に抗う事すらできなかった。
気持ち良いとかそういう判断すらできない。
ただ身体がそれを求めている状態だった。
「さあ、君も新しい栞ちゃんになるんだ。そして今度は私と姉妹として一緒に楽しく暮らそうね♪」
お姉ちゃんが優しく私にそう語りながら指を動かしてくる。
「どう気持ち良い?」
「はあ、はあ、き、気持ち、良すぎて、変になっちゃいそう。」(はあ、はあ、もう、だめ、私、消えちゃう・・・)

もう自分がいってしまう事は時間の問題だと分かった。
理由は分からないが本能的に理解できた。
「だいぶ栞ちゃんと混ざってきたみたいだね。怜奈ちゃんもそうやって僕と一つになっていったんだよ♪最初はだいぶ嫌がってたけどこの身体で何度も気持ち良くなったらどんどん大人しくなっていってね。今では完全に僕の一部ってわけさ♪」
お姉ちゃんが何かを言っているがもうそれを理解する余裕さえ私にはなかった。
私はもう身体も精神もぐちゃぐちゃになっていた。
胸を揉まれ股間に指を入れられ、そしてお姉ちゃんにキスをされていた。
「んー、んー!」(はあ、はあ、だめ、こ、これ以上、何も、考えら、れな、い・・・)
やがて頭の中の声は喘ぎ声しか聞こえなくなってしまった。
しかも私とシンクロするようにエッチな声を出している。
「うんん、んん!あんん、んん!」(あんん!んんう!)
「ほら、もうすぐ栞ちゃんと一つになれるよ。そしたらお姉ちゃんと一緒に今まで以上に楽しもうね♪」
私の中から何かが溢れ出してくるのが分かった。
それはお姉ちゃんの指が入っている股間から沸き起こってきた。
「ほら、全部出しちゃいなさい。栞♪」
「ああーん!」(ああーん・・・)
頭の中の声と口から漏れる声が重なった瞬間全てが変わった。
同時に下半身から暖かい物が飛び散っていく。
股間から流れ続けていく間頭の中でも変化が続いていた。
自分が無理矢理他人とくっついてしまったような感覚だ。
身体がビクビクと反応し続け全身が気持ち良くなっている。
もう何も考えられない。
こんな感覚は初めてだ、いや前にもやった事がある気がする。
鏡の前で胸や股間を弄った最初のあの日私は同じような感覚に陥った。
その時の記憶を起点にして私の中に今までの経験や思い出が溢れ出した。
これは俺の記憶なのか、いや違う、これは私の記憶だ。
私の、栞の思い出だ。
私は栞・・・
消え行く意識の中でお姉ちゃんは言ってきた。
「ふふ、これで新しい栞になれたね。和人君♪」


目が覚めると私はリビングで制服をを着たまま眠っていた。
「・・・あ、あれ、私どうしたんだろう?」
随分長く眠っていた気がする。
時計を見るともう夜中になっていた。
さっき起きてた時はまだ夕日が昇っていたはずだ。
窓の外はすっかり暗くなっている。
そんなに眠っていたのだろうか。

「もう、こんな所で寝ちゃだめでしょ。」
眠い目を擦っているとお姉ちゃんが注意してきた。
さっきまで色んな事があった気がする。
そして大切な事を忘れてしまったような感覚になる。
「お、お姉ちゃん、私ずっと寝てたの?」
「まだ寝ぼけてるのね。学校から帰ってすぐにそこのソファで寝ちゃってたじゃない。ほら、今日はもう遅いから早く寝なさい。」
お姉ちゃんに促されるまま私は自分の部屋に戻った。
なぜだろう、このスカートが落ち着かない。
それにこの胸の重みが凄く気になってしまった。
そうだ、きっとまだ寝ぼけているせいだ。
私は自分にそう言い聞かせながら部屋で着替えた。
身体がまだフラフラする。
何とかパジャマに着替えて布団に入るとマンションの下から救急車の音が聞こえてきた。
もしかしたらマンションの誰かが倒れたのかもしれない。
私はあまりそれを気にせず深い眠りに入って行った。
段々と救急車の音が遠ざかって消える頃には私はぐっすり眠っていた。


翌日私はいつも通り目を覚まして制服に着替えていた。
鏡を見て身なりをチェックする。
いつもと変わらない光景だった。
しかし、その時の私はいつもと違っていた。
鏡に写った自分をなぜか見続けていたのだ。
可愛い顔、ふっくらした胸、スカートから伸びる綺麗な素足をずっと眺めていた。
「こ、これが私・・・」

「ほら早く出ないと遅刻しちゃうわよ!」
その時ママが学校へ行くよう大きな声が聞こえ私は慌てて鞄を持って家から飛び出た。
「私どうしちゃったんだろう?」
家から出た後も私は違和感を抱き続けていた。
なぜか自分が自分でない気がする・・・
そんな日が続いた。

学校に着いてからもそれは変わらなかった。
つい男子トイレや更衣室に入ってしまいそうになったりしてしまった。
なぜか女子達と一緒にいる方が落ち着かなかった、同性のはずなのにドキドキしてしまう。
特に体育の授業で隣で着替えている友人にさえ興奮してしまう。
だから正直なところ男子達と話している方が話しが合うし気が楽だった。
そして何人かの男子に告白もされたが全て断った。
一緒にいて楽しいがそれはあくまで友人としてだ。
中には私が男子達を手玉に取っているいると言う女の子もいたが私にはそんな気はない。
今までと同じはずなのに何かが違う気がする。

逆に学校での成績は今までと比べ物にならない程良くなった。
まるで以前にも習ったようだ。
初めて受ける授業の内容でさえコツが事前に分かっているかのように理解できてしまった。
少なくとも私は勉強ができる方ではない。
正直私を周囲も喜んでくれたが私は何か違和感を抱いた。

私は本当に私なのだろうか・・・
皆が私を「栞」と呼ぶ。
でも自分が「栞」ではない気もしていた。
まるで昔違う誰かだったような・・・。
学校から帰った私は制服を着たまま自分の部屋で鏡を見ていた。
でもそこに写る姿は他でもない「栞」だった。
この髪も顔も手足も全部が自分を「栞」だと証明してきた。
そしてそんな自分の姿に私は見惚れていた。
「可愛い・・・」
思わずそんな言葉が口から出ていた。
少なくとも私はナルシストではない。
でも今は自分の姿に好意を抱いていた。
とても可愛らしく美人だと思えた。
以前はこんな事はなかったはずだ。

「はあ、はあ、私どうしちゃったの?」
オナニー自体はこれが初めてではない。
それどころか最近は異常にしていた。
いつも見ている自分の身体のはずなのに異様に興奮してしまう。
特に周りに誰もいなくなるとまるで自分が解放されたように自分の身体を弄った。

すると股間に何かあるような気がして触ってみた。
でもそこにはいつも何もない。
昔はここに何かあったはずなのに・・・
確かめるように私はそこに指を這わせる。
割れ目に沿って手を動かしやがて穴の奥に指を入れていった。
温かく湿った空間に指が入り込んでいくと途端に刺激が沸き起こった。
「んん!ううん!」
そして奥へ入れた指を前へ後ろへと動かした。
鏡の中で私が裸でエッチな声を出している。
「栞ちゃん、栞ちゃん・・・」
気付くとなぜか私は自分の名前を呼びながらオナニーをしていた。

「どうしたの?自分の名前をそんなに呼んだりして♪」
後ろを振り返るとそこにはまだ学校から帰っていないお姉ちゃんがいた。
オナニーをしている所を見られてしまったと思ったがむしろお姉ちゃんは嬉しそうにしている。
「ほら、お楽しみ中だったんでしょ。お姉ちゃんも手伝ってあげる♪」
そう言って後ろから胸を触られてしまった。
「ああ、んんー!」
自分で触るよりもはるかに気持ちが良かった。
「ほら、手がお留守になってるよ。それともこっちもお姉ちゃんが気持ち良くしてあげようか♪」
お姉ちゃんの手が股間に伸びて細長い指が私の中へと入ってきた。
細長い物が私の身体の奥へと向かうと私の身体はビクビクと反応した。
「お、お姉ちゃん、あうう。」
「もうだいぶ濡れてるのね。そんなに一人で楽しんでたの?」

「ち、違うの、んんー!」
気が付くと私は振り向いて後ろにいるお姉ちゃんとキスをしていた。
姉妹でこんな事をしてはいけないはずなのになぜか懐かしい気分になる。
「はあ、はあ、お、お姉ちゃん・・・」
いつも見ているお姉ちゃんが凄く美人に見えた。

「ねえ今度はお姉ちゃんと一緒に気持ち良くなろ♪」
お姉ちゃんは着ている服を脱ぎ始めてしまった。
勿論下着も外してしまった。
私のよりも大きな胸を出し綺麗な大人の身体を出した。
お姉ちゃんは裸になり嬉しそうに抱きついてきた。
「栞、大好きだよ。」
その言葉と共に私を優しく包み込んでくれた。
そして、そうお姉ちゃんから言われて私は凄く嬉しかった。
それは姉妹としてではなく恋人としてだ。
「ありがとう、お姉ちゃん私も大好きだよ。ずっと前から・・・」
私は裸になったお姉ちゃんの上に乗るとまるで興奮した男のようにお姉ちゃんを押し倒していた。
しかも興奮したのか何も考えずお姉ちゃんと股間を重ねて腰を動かした。
「はあ、はあ、お姉ちゃん、お姉ちゃん、怜奈・・・」
一瞬自分が何を言っているのか分からなかったが、すぐに気持ち良くなってそんな事はどうでもよくなっていた。
でもお姉ちゃんはそれを聞いて凄く嬉しそうだった。

「栞、またお姉ちゃんの事を『怜奈』って呼んで。」

妹に呼び捨てにされたのにお姉ちゃんは怒る事はなく、むしろそう呼んで欲しがっている。
「怜奈・・・」
私は申し訳なさそうにお姉ちゃんに言った。
でも不思議とそう呼ぶ方が楽だった。
そして私はお姉ちゃんにキスをすると自分の胸をお姉ちゃんの胸に乗せて腰を振った。
なぜだろう、こうしていると頭も身体を満たされていた。
そうだ、ずっとお姉ちゃんとこうしたかったからだ。
ずっと前から私はお姉ちゃんのことが大好きだった、いや愛していた。
「はあ、はあ、れ、怜奈、大好きだ。ううん、愛してる!」
私は男の人みたいにお姉ちゃんにそう言って腰を振っていた。
正直こんな事を言ったら嫌われるかと思っていた。
「はあ、はあ、私も嬉しいよ。もっといっぱいお姉ちゃんのことを愛して。」
お姉ちゃんのその言葉に私は自然と身体に力を込めていった。
「はあ、はあ、怜奈いくよ。」
私はまるで初めてセックスをする男の子のようにそう言った。
「ええ、早く気持ち良くなりましょう♪」
お姉ちゃんもそれに頷いてくれると私は身体がしっかり密着させ身体を動かした。
そしてお互いに腰を突きあうように動いた。
もう自分が妹だという事などどうでもよかったし、相手が姉だという事もどうでもよかった。
その時は何も考えず一生懸命に腰を振って股間を擦り合った。
「も、もうだめ、い、いっちゃう!」
エッチの経験はないはずなのにもうすぐ終わる事が分かった。
「ほら、お姉ちゃんと一緒に出そう♪」
お姉ちゃんがそう言った時私は全てを出す覚悟を決めた。
「ああー!」
「う、ああん!」
私とお姉ちゃんの声が一緒に響き渡った瞬間お互いの股間から暖かい液体が噴出し合った。
あまりの気持ち良さに失神してしまうかと思った。
それはオナニーだけでは味わえない感覚だった。
見るとそれはお姉ちゃんも同じようだった。
「栞・・・」
「怜奈・・・」
私達はお互いに見つめ合いながらキスをした。
私とお姉ちゃんはその夜ずっと愛し合った。

既に日が昇り始めて明るくなってきた頃だった。
「凄く良かったよ、怜奈。あ、ごめんね、お、お姉ちゃん・・・」
冷静になった私は慌ててすぐに言い直した。
すると途端に今までの自分の行いを悔いてしまった。
姉妹であんな事をしてしまった事の罪悪感が一気に出てくる。
するとお姉ちゃんは優しく私に言ってくれた。
「いいのよ、怜奈で♪でも誰かがいる時はちゃんとお姉ちゃんて呼んでね。」
「うん、分かったよ。お姉ちゃ、いや、怜奈。」
そして私達は姉妹に戻る前に再び熱いキスをした。


今日もお姉ちゃんと一緒に手を繋いで家を出た。
周囲からは仲の良い姉妹と見られているだろう。
でも実際には違う。
なぜなら私はお姉ちゃんの妹で、そして恋人だからだ。
「じゃあ、私は中学に行ってくるね。怜奈、あっ、お、お姉ちゃん。」
分かれ道で私は慌てて言い直した。
でもお姉ちゃんは気にする様子もなく笑顔で私を見送ってくれた。
「いいのよ、学校楽しんでね。それと今晩も一緒に楽しもうね♪」
そう言ってお姉ちゃんは私の頬に軽くキスをしてくれた。
また今晩もお姉ちゃんと・・・
そう思いながら私は中学へと気分よく向かうことできた。
後ろの方でまだお姉ちゃんが手を振ってくれている。
するとお姉ちゃんはニヤッと笑って言った。
それは聞こえるか聞こえないかぐらいの小さなか囁き声だったがしっかりと聞くことができた。
いや、正確には聞こえてしまった。
「ふふ、これからもよろしくね。栞・・・いや、和人君♪」

[ 2020/12/11 18:00 ] 憑依モノ祭り(憑依ラヴァーver.) | TB(-) | CM(0)
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